さまざまなノート系アプリや情報整理系アプリがある中、Evernoteを10年以上使い続けている私がEvernoteを何にどう使っているか。どういう使いみちに落ち着いたのか。本ブログでは「今どきのEvernoteの使いみち」と題して、以下のとおり、連載記事を書いてきました。
- Vol.1 まずはEvernoteで運用できないかを考える
- Vol.2 気分ログ 〜毎日の自分の「気分」が全てここにある〜
- Vol.3 旅行ログ 〜準備も含めて旅行の全てを保存する〜
- Vol.4 備忘録と思考・情報整理ログ 〜忘れるために保存する 〜
- Vol.5 自炊本と楽曲の保存 〜モバイルな書庫をEvernoteに〜
- Vol.6 料理のレシピ 〜材料から検索できる料理レシピ集をEvernoteで作る〜
- Vol.7 スクラップ 〜Webクリップと新聞記事のスクラップはすべてEvernoteへ〜
- Vol.8 子どもの成長ログ 〜子どもの成長ログなど子ども関係はすべてEvernoteの中にある〜
- Vol.9 日記(ライフログ)〜 Evernoteを使えば日記が続く〜
- Vol.10 習慣づくりログとライフログ分析 〜Evernoteをカレンダーで表示!習慣づくりログとライフログ分析に活用〜
- Vol.11 プリント類の保存 〜雑多な書類はEvernoteに保存して捨てる〜
- Vol.12 取扱説明書の保存 〜取扱説明書は「トリセツ」と連携してEvernoteに保存〜
- Vol.13 緊急マニュアル 〜 緊急事態でも行動がとれるように使い慣れたEvernoteに保存する〜
- Vol.14 週次レビュー 〜未来の自分へのメモはEvernoteへ〜
- Vol.15 読書ノート 〜Evernoteで作る簡単で続く読書ノート〜
- Vol.16 チェックリスト 〜「Easy Checker」を使えばEvernoteのチェックリストが便利になる〜
- Vol.17 行きたい場所のストック 〜行きたい場所をEvernoteに保存するだけでウキウキする〜
- Vol.18 臨時プロジェクト 〜あらゆる形式のデータを保存できるのはプロジェクトの資料の置き場に最適〜
- Vol.19 公開したブログ記事や各種アプリの保存先 〜連携アプリが多いEvernoteだからこそ各種アプリの保存先として〜
- Vol.20 自分プロジェクト 〜自分の夢が詰まったEvernote〜
- Vol.21 ノートブックの全体像 〜Evernote歴10年のノートブックを公開〜
これで連載は一区切りにしたいと思います。
連載記事を書く中で、改めて、Evernoteを使ってきた歴史を振り返ってみると、当初は何でもかんでもEvernoteに放り込んでいました。
それは、当時、パソコンとスマホで同期するデータを扱えるアプリというのは、ほとんどなかったからです。
今は当時と違い、さまざまな便利なアプリがリリースされています。それにより、だんだん、情報を扱うことに関して適材適所を考えるようになり、Evernoteで担っていた部分を別のアプリに移行するようになりました。
本記事では、当初はEvernoteで管理していたものを、他で管理した方が適当であると思い、移行した内容を紹介します。
1 Evernoteから他のアプリに移行したもの
(1) アイデア
アイデア、とくにブログのネタです。
当初はEvernoteに保存していましたが、保存するだけで終わってしまっている内容が多く、とくに過去のアイデアは死蔵していました。
結果、今は、ノート同士がリンクでつながりアイデアが死蔵しづらい「Scrapbox」で管理することにしました。iPhoneでは「Porter」でScrapboxを扱えます。

(2) エディタ
当初、ブログの下書きはEvernoteで書いていました。
ただ、ノートの並べ替えができないことに不便を感じ、今では、アウトライナーの「WorkFlowy」や「Ulysses」をブログのエディタとして使っています。
アウトライナーのレシピ 〜思考・情報整理・文章作成がはかどる20の使い方〜


(3) 写真
当初は、Evernoteに保存していましたが、見返しづらかったり、保存が面倒になってきたため、今では、iPhoneのカメラロールから自動で保存される「Googleフォト」に保存しています。ちなみに、あわせてバックアップ用として「Amazon Photo」にも自動で保存しています。


(4) ファイル
当初は、WordやExcel、PDFなどのファイルはEvernoteに保存していましたが、管理がしやすい「Googleドライブ」に最近移行しました。

(5) Webクリップ
当初は、ちょっと気になるWebの記事があるとEvernoteに保存していました。
その後、Evernoteで何かを検索する際、ノイズが多くなるのが嫌になり、「Pocket」で保存することにしました。

その後、Evernoteに戻った時期もありましたが、つい最近、少しでもEvernoteを軽くしたいと思い始め、「Instapaper」に保存することにしました。「Pocket」はタグで分類できて便利だったのですが、時折、保存できないページがありストレスを感じていたため、「Instapaper」を使うことにしました。Instapaperはタグではなくノートブックでの整理になります。

(6)知識
当初はEvernoteにまとめていましたが、キーワード同士がリンクでつながる「Scrapbox」で管理した方が、自分が得た知識同士のつながりができ、ネットワーク化が進むと思い、「Scrapbox」に移行しました。
(7) 名言
当初は、印象に残った名言や箴言をEvernoteに保存していましたが、前項と同じ理由で「Scrapbox」に保存するようになりました。
(8) 読書ノート
読書ノートはEvernoteにまとめています。

ただ、最近は知識系の本を読んだ後は、Evernoteに加えScrapboxでも読書ノートを作るようにしました。というのは、前項の知識と同様、さまざまな本で得た知識のつながりが出ると思うからです。
2 おわりに
『学び効率が最大化するインプット大全』(樺沢紫苑 著)では、メモには2つの役割があると言っています。
メモには「記録」「備忘録」と「知的生産を高める」という2つの役割がありますが、重要なのは後者です。(『学び効率が最大化するインプット大全』)
どちらが重要かというのはさておき、これらのメモを保存するツールを考えると、今回紹介したように、前者の「記録」「備忘録」はEvernote、後者の「知的生産を高める」はScrapboxという使い分けになっています。
いろいろ試行錯誤する中で結果的にこういう使い分けになったわけですが、Evernoteは記録や備忘録メモの管理に適していると改めて思います。