いつも更新を楽しみにしているブログ「情報管理LOG」でタスクの管理のやり方が紹介されていました。倉下忠憲氏(@rashita2)の書籍『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門 (星海社新書)』の出版に関連した企画だそうです。
私もその企画にのってみようと思います。これまでタスク管理のやり方は本ブログで記事にしてきましたが、断片的な情報が多かったので、今回、タスク管理の方法の全体像として記事にします。
ただ、タスク管理の方法は、仕事の内容によってかなり変わってくると思います。私の仕事は、事業の企画や複数あるグループ会社の調整がメインの仕事で基本はデスクワークです。それを前提にご覧いただければと思います。
1 基本的な考え方
私のタスク管理の基本的な考え方は、「GTD」と「タスクシュート」の併用です。
GTDとは「Getting Things Done」の略で、「収集」「処理」「整理」「レビュー」「実行」の5つのステップを踏むデビッド・アレン氏が提唱するタスク管理の手法です。
タスクシュートとは、1日の仕事を一覧に並べて上から1つずつ順番に実行する、また、各タスクにかかる時間を見積もることで常に終了予定時刻を把握する、という大橋悦夫氏(@shigotano)が提唱しているタスク管理の手法です。
といっても、この2つの手法を厳密に取り入れているというよりは、両者の考え方のうち、自分にとって有益な部分を取り入れているという感じです。
使っているツールは、基本は、「Todoist」のみです。あとは、後述しますが、補助的にアウトライナーの「Dynalist」です。基本的には職場のパソコンで使い、たまに出先で私物のiPhoneで見ます。
私が仕事のタスク管理ツールに求める内容は次の5点です。
- その日のすべてのタスクの完了予定時刻が常に把握できる
- プロジェクト(担当)ごとに管理でき、1年間のタスクが見通せる
- タスクの並び替えが任意の順番ででき、ドラッグで操作できる
- シンプルである(全体のフロー含む)
- 端末を問わず使え、安定感がある
これらのニーズを満たしてくれるのが、今のところ、「Todoist」というわけです。
ただ、Todoistは、GTDの考え方をベースに作られたタスク管理ツールですので、タスクシュートの考え方の肝である、その日のすべてのタスクの完了予定時刻の把握はできません。よって、Todoistに完了予定時刻を表示させるChromeの拡張機能「TodoistChute」を使って以下の記事で書いたとおりTodoistをタスクシュート風に使っています。
2 全体のフロー
タスク管理の全体像を図解すると次のとおりです。
Todoistに登録するタスクは、その都度発生するタスクと、年度のはじめに登録する1年間分のタスクがあります。
その都度発生するタスクやGTDで言うところの気になることは、Todoistのinboxもしくは登録してある該当のプロジェクトに直接入れます。(概ね2分でやれることはすぐに実行しますが、ログをとる意味でTodoistへは登録しています。)
単発なタスクではなく、新しいプロジェクトのような複雑なタスクの場合は、一度「Dynalist」でタスクを整理した後、Todoistに入れる場合もあります。
また、年度のはじめには、プロジェクト(担当事業)ごとの1年間のタスクを洗い出し、その時点でわかっているタスクをTodoistにすべて入れます。そのプロジェクト(担当事業)ごとの1年間のタスクの洗い出しと整理は「Dynalist」で行っています。Dynalistで洗い出し、考え、整理してから、Todoistに登録する、という流れです。
年度がかわって新たに担当するプロジェクトの場合は、引継ぎの情報などをもとに1年間のタスクを洗い出しDynalistで整理します。引き続き担当するプロジェクトの場合は、すでにDynalistに整理されている1年間のタスクがあるため、今年度のタスクのログなどを参考にそれを更新します。
タスクの実行段階では、Todoistに登録したタスクを上から順番に実行していきます。(昼休憩もタスクとして登録しています)前述したとおり、タスクシュート風に使っているため、常に今日のすべてのタスク完了時刻がわかるため、 退社の定時の時刻を過ぎるようであれば、タスクを翌日にまわすなど、その都度、調整しています。
また、実行時には、以下の記事で紹介したとおり、「Toggl」とTodoistを連携させ、実行時間を計測しています。
タスクのログは、Todoistでは扱いにくいことから、以下の記事でも紹介したとおり、Todoistで完了したタスクは「IFTTT」と連携させ自動的に「Googleスプレッドシート」に書き込まれるようにして 、これをもとに振り返りをしています。
あと、スケジュールの管理は、職場内のローカルなスケジューラーで管理しています。
スケジュールからタスクへの移行、例えば、明日10時から会議があるというスケジュールの場合は、前日に翌日のタスクとしてTodoistに「10時 会議参加」と手動で入力しています。
ちなみに、職場内のスケジューラーは、毎日、手動でGoogleカレンダーに取り込み、プライベートな予定とあわせて管理しています。(面倒ですが仕方ありません)
また、タスクではありませんが、個人的な資料や出先で見る資料は「Googleドライブ」、雑多な資料は「Evernote」、Webクリップは「Pocket」で管理しています。
GoogleドライブとEvernoteとの使い分けは、基本はGoogleドライブを使っています。というのは、Word、Excel、pdfは、iPhoneのEvernoteアプリよりもGoogleドライブの方が見やすいからです。ただ、雑多なメモやとりあえずとっておくようなものは、Googleドライブの容量をおさえたいことからEvernoteに保存しています。
3 おわりに
冒頭で書いたとおり、タスク管理の方法は、仕事の内容によってかなり変わってきます。これまで人事異動によって仕事内容が変わった場合は、何度かタスク管理ツールを見直してきました。また、使いにくさを感じた場合も同様です。
▼Todoistの前に使っていたTaskChuteCloud
今は、今回紹介した方法で落ち着いていますが、また、使いにくさを感じたり、仕事内容が変わった場合は、見直す場合もあるかもしれません。ただ、「タスクシュート」と「GTD」の組み合わせは、かなりしっくり来ています。
ちなみに、私的なタスク管理は「Taskuma(たすくま)」を使っています。