これまで仕事のタスク管理は、4年ほど「Toodledo」を使い、その後、2年ほど「TaskChute Cloud」を使ってきました。
これまでTaskChuteCloudに特段大きな不満はなかったのですが、数ヶ月前、 何度かアクセスできない時間が発生するようになり、使い続けることに少し不安を感じ始めました。
仕事中に発生した場合は、かなり仕事に支障をきたします。また、そういった場合、 開発者様から何かしらのアナウンスがあれば不安は軽減するのですが、アナウンスがないことも多く、より不安になりました。
さらに、今年度から仕事の担当変更により中・長期的なプロジェクトに関わる仕事が増え、 タスク管理の中でプロジェクトをどう管理していくかを課題に感じていました。
そのような状況の中、試しに他のタスク管理ツールをいろいろ調べてみたところ、Webベースの「Todoist」が使いやすそうに思い、試しに使ってみることにしました。
ただ、TaskChuteCloudをやめたわけではなく、併用という形で2ヶ月ほど使ってみましたので、TaskChuteCloudと比べてのTodoistの使いやすさと使いにくさについて記事にしたいと思います。
ちなみに、私は、仕事のタスク管理は、ほぼ全てパソコンで行っているので、Windowsパソコンで使った個人的な感想です。
1. TodoistとTaskChuteCloudとの比較
(1) Todoistの方が使いやすい点
Todoistの方が使いやすいと思った点は次の5点です。
a. 安定している、かつ、読み込みが速い
動きは安定しています。2ヶ月使っただけですが、つながらなかったことはありませんし、Todoistは一時的にオフラインでも使えるようで、会社のネット回線に不具合があったときも、動いてくれました。
参考▶▶ Todoist をオフラインで使う – Todoist Help
また、データの読み込みは速いです。(Todoistを起動するとき、WorkFlowyとGoogleカレンダーを同時に起動しているのですが、Todoistの起動が一番速いです。)動きもストレスを感じることはない速さです。
b. プロジェクトの管理がしやすい
Todoistは「GTD」、TaskChuteCloudは「タスクシュート」という設計の思想がそもそも違うので単純な比較をすべきではないかもしれませんが、単純に考えて、Todoistの方がプロジェクトの管理がしやすいです。
Todoistは、プロジェクトごとに未来の予定のタスクを見ることができますが、TaskChuteCloudではプロジェクトごとに見ることはできません。
GTDとは「Getting Things Done」の略で、「収集」「処理」「整理」「レビュー」「実行」の5つのステップを踏むデビッド・アレンが提唱するタスク管理の手法です。
タスクシュートとは、1日の仕事を一覧に並べて上から1つずつ順番に実行する、また、各タスクにかかる時間を見積もることで常に終了予定時刻を把握する、という大橋悦夫氏(@shigotano)が提唱しているタスク管理の手法です。
c. 未来のタスクの予定を把握しやすい
私の仕事は、年度単位で管理する必要があるため、年度はじめに既にわかっている年度中に実行しなければいけないタスクはタスク管理ツールに入れておきたいと思っています。
TaskChuteCloudの場合、未来の日付で登録したタスクの確認がしづらかったのですが、Todoistはプロジェクトごとに登録したタスクは一覧ですべて見ることができます。半年先のあのタスク登録したっけ?という場合、すぐに確認ができます。
また、Todoistは「次の7日間」という表示もでき、1週間分のタスクを一覧で確認することができます。
d. Googleカレンダーとの相互同期ができる
Todoistは設定でGoogleカレンダーと同期することができます。
参考▶▶ Todoist と Google カレンダーはどうしたら連携できますか? – Todoist Help
TaskChuteCloudもリリースされたときはGoogleカレンダーとの連携が開発目標に入っていたように思いますが、いまだ実現はされていません。
TodoistのGoogleカレンダーとの同期は完全な相互同期です。
Todoistの無料版は全プロジェクトの相互同期のみで、プロジェクト単位で選択しての同期はできません。有料のプレミアム版ではプロジェクト単位の同期はできますが、1つのプロジェクトしか同期できずTodiost→Googleカレンダーの一方通行です。
e. スマート スケジュールが使いやすい
タスクを入力するとき、例えば、「明日」と入力すると明日の日付のタスク、「毎週月曜日」と入力すると毎週月曜日の繰り返しタスクとして登録することができます。
参考▶▶ スマート スケジュールを使って予定日を設定する – Todoist Help
これは他のタスク管理アプリにはない、Todoistの大きな特徴だと思います。
(2) Todoistの方が使いにくい点
次にTaskChuteCloudよりTodoistの方が使いにくい点です。
a. タスクの色分けができない
Todoistは、TaskChuteCloudのようにタスクの色分けができないため、特定のタスクだけを目立たせたりすることができないのが結構不便です。
文字の強調(太字)はできるのですが、悲しいかな大して目立ちません。
b. タスクシュートの考え方が実装されていない
タスクシュートの考え方に共感する私としては、タスクシュートの考え方、とくに1日の全てのタスク完了予定時刻が把握できないのは、けっこう辛いものがあります。
ただ、これは、前述のとおり、TodoistはGTDの考え方にもとづいて設計されていますので当然ではあります。
c. 実行中のタスクがわかりづらい
TaskChuteCloudは、タスクを実行するとき、実行ボタンを押しますので、実行中のタスクは一目瞭然です。
Todoistの場合、実行ボタンはありませんので、例えば、電話がかかってきて実行しているタスクが中断された場合、電話が終わってタスクを再開しようとしたら、あれ?さっきまで何をしていたっけ、ということが私にはよくあります。
2. おわりに
こうやってTodoistとTaskChuteCloudを比較してみると、どちらも素晴らしいタスク管理ツールではありますが、一長一短です。
この一長一短の内容を考えると、Todoistは「オープン・リスト」、TaskChuteCloudは「クローズド・リスト」という考えにもとづき併用するのがベストではないかと思うようになりました。
ちなみに「クローズド・リスト」とは、簡単にいえば、その日のやるべきことのリストで、「オープン・リスト」とは、すべてのやるべきことのリストのことです。
それについては、次回の以下の記事にまとめましたのでご覧ください。