拙著『kindle出版のメイキング 〜ネタの収集から出稿までの全工程を公開〜』では、UlyssesでePubを出力する場合の留意点を3つ言及しました。
UlyssesでePubは簡単に作れますが、以下の3つの課題があるということです。
- 改ページされない
- 言語設定が英語になる
- 本文中の目次が作成されない
拙著では、紙面の関係上、深く掘り下げませんでしたので、本記事で詳しく見ていきます。
1 改ページされない
UlyssesでePubを出力する場合、スタイルを選ぶことになるのですが、どのスタイルを選んでも、意図したところで改ページができません。
Ulyssesの入力支援機能の中には「ーーー」(分割線)があるのですが、これを入力しても改ページされるわけではありません。
対処法としては、以下の記事でも書いたとおり、スタイルのコードを編集することが考えられます。
この記事で紹介したとおり、スタイルを変更すれば、改ページすることができますので、この課題は解決です。
2 言語設定が英語になる
Ulyssesで出力したePubは、以下の記事で書いたとおり、言語設定が自動的に英語になってしまいます。
それにより、KDPにアップロードしてKindle本を出版しようとしてもエラーメッセージが表示されてしまいます。
対処法としては、上記の記事でも紹介したように、Ulyssesで作成したePubの言語設定を日本語にする必要があります。
言語設定を日本語にすれば問題なくアップロードできるので、この課題も解決です。
3 本文中の目次が作成されない
Ulyssesで出力したePubは、kindle本やiBookの機能としての目次(画像左)は自動的に作成してくれますが、本文中の目次(画像右)は作成してくれません。
本文中の目次とは、表紙をめくって表示される本文の中の目次が表示されているページのことです。
この対処法は、まだ、調べれていませんが、ePubの中身をいじるしかなさそうです。
4 まとめ
以上のとおり、Ulyssesで出力したePubを kindle出版にそのまま使うには、以下の3つの課題があります。
- 改ページされない
- 言語設定が英語になる
- 本文中の目次が作成されない
UlyssesでePubを出力できるのは便利です。
ただ、上記の2つの課題は解決できたものの、そのままアップロードしてkindle出版のデータとして使えないのは残念です。
私は、Ulyssesで手軽にePubが作れるので、それをiBookで開いて推敲をしています。推敲では、当然、何度も本文を修正することになりますが、その都度、手軽にUlyssesでePubを出力できるのは便利です。
そして、最終的にKDPにアップロードするePubは、以下の拙著でも紹介したとおり「でんでんコンバーター」で作っています。
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