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Evernoteからメモアプリへの乗り換えを試行した結果 〜実際に1,500のノートをメモアプリに移して1ヶ月使ってみた〜

2020年秋のEvernoteのメジャーアップデート後、以前の以下の記事で書いたとおり、起動の遅さに耐えかねて、Apple純正のメモアプリへの乗り換えを考えるようになりました。

Evernote がメジャーアップデートして今後の使い方を考えさせられた 2020年9月、Evernote for iOSがメジャーアップデートしました。 Evernoteのアップデートの紹介文による...

1 メモアプリに1,500のノートを移して実際に使ってみる

これまで、メモアプリは、あまり使ってこなかったので、基本的な機能しかわかっていません。よって、ネットでいろいろ調べて、Evernoteから乗り換えるべきか考えました。

ただ、考えるといっても、やはり、実際にある程度の期間、メモアプリをEvernoteの替わりとして使ってみないと本当に乗り換えてよいのかわかりません

そこで、試しに、Evernoteに保存してある約2万のノートのうち、よく使っているノートブックのノートをメモアプリに移すことにしました。具体的には、読書ノートや料理のレシピ、備忘録、マニュアル類など、約1,500のノートです。

これらのノートをメモアプリに移した後、約1ヶ月間、Evernoteではなくメモアプリをメインに使ってみることにしたのです。また、面倒ですが、この間、ノートの追加や既存ノートへの追記は両方のアプリで行うことにしました。

ちなみに、Evernoteのノートをメモアプリに移動させる方法は、以下の記事で解説していますので、参考にしてください。(メモアプリの作成日の変更を趣旨とした記事ですが、Evernoteのノートをメモアプリに移動させる手順を解説しています。)

Apple純正メモアプリで「作成日」を変更する方法 Apple純正のメモアプリは、ノートの作成日と編集日を表示させることができます。 そして、この作成日と編集日の順番でノートを並...

2 実際に使ってみてわかったメモアプリの使いやすい点と使いづらい点

やはり、一定の期間、しかもある程度の数のノートを移した上で、実際にメモアプリを使ってみてよかったです。使ってみて、初めて実感として気づいたメモアプリの使いやすい点と使いづらい点、また、メモアプリを使ってみたからこそ気づいたEvernoteの使いやすい点がたくさんあったからです。

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(1)メモアプリの使いやすい点

まず、メモアプリでEvernoteよりも使いやすいと思った点を5つあげると、次のとおりです。

a 起動も動きも速い

メモアプリに一番魅力を感じるのはスピードです。

Evernoteに比べると起動は格段に速い。アプリの動きも速いです。

b ノートに追記ができる

これは使ってみると意外に便利でした。

特に、SafariでWebを見ていて、そのWebページのリンクを、メモアプリに保存してあるノートに追記するという使い方をけっこうしました。しかも、Webページのリンクをメモアプリに送ると、ただのURLではなく、ページのサムネイルが表示されるのが何ともいい感じです。

c Spotlight検索で本文も検索対象になる

Spotlight検索の対象のアプリはたくさんありますが、本文も検索の対象になる類似のアプリは、他に知りません。さすがは純正アプリです。Evernoteは、以前はノートのタイトルのみSpotlightの検索対象となっていましたが、今は対象外です。

d フォルダごとにノートの並び順を設定できる

フォルダごとに並び順を設定できるのは、使ってみて初めて使いやすさを実感しました。

追記するノートがあるフォルダは更新日の並び順で設定、そうでなければ作成日の並び順で設定するのが使いやすかったです。このようにフォルダに保存しているノートの種類によって、フォルダごとに並び順の使い分けをできるのは、ふだんこのような設定ができないEvernoteを使っていただけに余計に便利に感じます。(Evernoteはノートブックごとには設定できない)

e アプリ自体がなくなることがおそらくない

使いやすい点、という概念とは少し違いますが、ここにあげておきます。

必ずなくならないとは言い切れませんが、純正アプリのため、他のアプリよりは安心感があります。

少なくとも、ノートアプリは日に日に蓄積されていくデータを扱うので、純正のメモアプリのこの安心感は重要です。

(2)メモアプリの使いづらい点

次にEvernoteよりも使いづらいと思った点を5つあげると、次のとおりです。

a 端末のストレージを使う

これは、今回、実際にEvernoteからメモアプリにノートを移したことで初めて気づきました。メモアプリに保存してあるノートは、そのまま端末のストレージを消費するんですね。

Evernoteは、おそらく、表示させたノートとオフライン設定したノートの分しかストレージの容量を使わないはずですが、メモアプリは、保存すればするほど、ストレージの容量を食ってしまいます。

私は前述のとおり、約1,500のノートを移したわけですが、画像もそれなりにあったこともあり、約4GB、iPhoneやiPadのストレージを消費しました。

これは、正直、厳しいです。いつもiPhoneもiPadも最小ストレージのものしか買わないので、1つのアプリで4GBを消費するのは辛い。しかも、この先もメモはどんどん増えていくことを考えれば、ストレージの消費は増え続けることになります。

これは、長く使うアプリとしては考えものです。

b 同期が不安定で速いとは言えない

これは意外でした。

これまで、100に満たないノートしか保存してない状況でメモアプリを使っていたときは、同期は速く安定感があると思っていました。

でも、私の環境だけかもしれませんが、ノートの数が1,000を超えてくると、同期は速いとは言えず、半日くらいMacとiPhoneのメモアプリが同期していない、ということもありました。

これを考えると、Evernoteの同期は速く安定感は抜群だと思わされました。

c フォルダ内のみの検索ができない

よくメモアプリとEvernoteの比較で見かけるのが、タグの機能の有無です。

Evernoteにあるタグの機能がメモアプリにはない、というのは事実なのですが、例えば、本文やタイトルに「#キーワード」を入力しておけば、タグとして代用できなくもありません。

私にとってのタグの有無の本質は、メモアプリにタグの機能がないことでフォルダ内のみの検索ができないことです。

どいういうことかというと、例えば、料理のレシピのノートに「#豚肉」という言葉を本文に書いておき、タグの役割をさせるとします。「#豚肉」を検索することで、豚肉を使ったレシピの一覧を表示させたいわけです。

でも、「#豚肉」でメモアプリを検索すると、フォルダ内のみを検索できないため、例えば、栄養学の本を読んだ後に作った読書ノートに豚肉というキーワードがあったため、このノートが検索されてしまい、豚肉を使った料理のレシピの一覧を表示させたいのに、ところどころにレシピに関係のないノートが表示されてしまうのです。

これが、タグの機能がなく、かつ、フォルダごとの検索ができないことで生じる一番の使いづらさです。

d インデントがしづらい

これはiPhoneアプリだけの話ですが、私はiPhoneメインの生活なので、けっこう不都合を感じました。

メモアプリの場合、箇条書きリストでインデントを作るとき、まず、キーボード上の「Aa」をタップして、そのあと、インデントのアイコンをタップしなければいけません。

一方、Evernoteは、初めからキーボードの上にインデントのアイコンがありますので、すぐにインデントをすることができます。

細かい点ではありますが、使う頻度が高いため、私にとっては気になる点です。

e 検索条件が少ない

メモアプリは、検索条件として、共有メモ、ロックされたメモ、チェックリスト付きメモなどがありますが、Evernoteの検索構文のような多様な検索条件はありません。

ノート数が増えてくると、やはりEvernoteの検索構文のような複雑で多様な検索条件は便利です。

2 実際に使ってみてわかったEvernoteの使いやすい点と使いづらい点

次にEvernoteも見てみましょう。

これまで、以下の記事で散々Evernoteの使いやすい点と使いづらい点は書いてきましたが、今回はある程度メモアプリを使った後に改めて実感した点です。

Evernote がメジャーアップデートして今後の使い方を考えさせられた 2020年9月、Evernote for iOSがメジャーアップデートしました。 Evernoteのアップデートの紹介文による...
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(1)Evernoteの使いやすい点

まず、メモアプリよりも使いやすいと思った点を5つあげると、次のとおりです。

a 端末のストレージの消費量を抑えれる

前述のとおり、端末では、Evernoteに保存してあるノートすべての容量を消費するわけではありません。

今回、メモアプリをしばらく使っていて、改めて気づいた点です。

このような仕様は、オフラインではアクセスできなくなる、というデメリットはあるにせよ、すべてのノートの容量のストレージを消費するわけではないというのは、この先長く使っていくアプリとしては、ありがたい仕様です。オフラインで見たければ、オフライン設定すればいいわけですから。(有料プランのみの機能)

b 1つのノートの上限さえクリアすれば無制限で保存できる

Evernoteは、1つのノートの上限サイズの制限はありますが、それさえクリアすれば、トータルの保存容量の制限はありません。

メモアプリは、保存すればするほど、iCloudの容量が増えていき、容量に見合った課金が必要になってきます。

それを思うと、トータルの上限がないのは、長期的に使うには向いていると思います。

c ノート数の割に同期は遅くない

これもメモアプリをしばらく使って実感した点です。

必ずしも、速いとまでは言えませんが、ただ、かなりのノート数があっても、あらゆる端末でちゃんと同期しますし、ノート数の割には同期スピードは遅くない、と思います。

少なくとも、以前は、3、4万くらいのノートがありましたが、それでも、それなりのスピードでエラーもなく同期できていたのは、メモアプリを一定期間使った今、改めてすごいことだと思い始めました。

d いつでも一括でメモアプリに出力できる

Evernoteはエクスポートによって一括でメモアプリにノートを移動させることができます。もし仮にEvernoteのサービスが終了してしまっても避難できるため安心です。

一方、メモアプリは、一括でEvernoteなどに移すことはできません。

e 戻るボタンが使いやすい

細かな点ではありますが、Evernoteアプリには戻るボタンがあります。メモアプリにはありません。特にiPhoneでEvernoteを使っている場合、このボタンがあるかないかは使い勝手を左右します。

以上5つあげましたが、他は、前述のメモアプリの使いづらい点の裏返しです。タグが使えることや、検索構文が使えるのは便利です。

(2)Evernoteの使いづらい点

次にメモアプリよりも使いづらいと思った点を5つあげると、次のとおりです。

a 起動が遅い

特にiPhoneとiPadアプリです。

メジャーアップデート直後に比べるとマシになった気もしますが、とても速いとは言えません。

一時期、起動が速くなった時期もあっただけに、2020年のメジャーアップデート後のスピードにはガックリきています。

b 動きがもたつく感じがある

前項と同様です。

起動だけでなく、動きも速いとは言えません。

c たまにiPadで開くと起動が遅すぎる

起動と動きのスピードのことばかり言っていますが、私がEvernoteに一番期待しているところがそこだからです。

Apple製品は、あらゆる端末の連携力がメリットだと考えているのですが、久しぶりにiPadを起動してEvernoteアイコンをタップしても、ぜんぜん起動しないことがありました。

「Apple製品三種の神器論」をもとにした「Apple製品の連携力」を高めるために考えていること最近よく拝見しているブログ「Apple信者1億人創出計画」の過去記事を読んでいたら、「Apple製品”三種の神器”論「直感は熟考を超える...

d 何でもたくさん入れがち

これはEvernoteの使いづらさというより、ユーザー個々の使い方による問題かもしれません。ただ、Evernoteが多機能がゆえに、あらゆるノートを保存したくなるという側面はあると思います。

e 今後の継続性に不安がないとは言えない

これまで長い間、ノートアプリと言えばEvernoteと言われるくらいメジャーなアプリであり、今後も成長し続けることを願うばかりですが、正直なところ、当然、純正アプリに比べれば今後の継続性への信頼感は劣ります。

3 結論

では、結論。

メモアプリに約1,500のノートを移して、約1ヶ月間、実際に使ってみての結論です。

よりEvernoteの便利さを実感し、今後もEvernoteをメインに使い続ける覚悟を持った

これが結論。

メモアプリとの比較を言えば、キリがないのですが、次の3つが今回の結論の大きな要因になりました。

  • メモアプリに保存した分がそのまま端末の容量として消費するのは、メモが増え続けていくことを考えると非常に困る。
  • メモアプリの一番魅力なのは起動の速さで確かにEvernoteより起動は遅いが、Evernoteは一度起動させた後の動作はそこまで遅くない。
  • ノートとしての使い勝手はEvernoteの方が断然上。

確かに、Evernoteは、2020年秋のメジャーアップデートにより使いにくくなった部分はあります。

でも、仮にここでメモアプリや他の使いやすいと感じたアプリに乗り換えたとしても、今は気に入って使いやすかったとしても、今後のそのアプリのアップデートでどうなるかわかりません。アプリ自体もいつなくなってしまうかわかりません

そうなると、10年以上使ってきたEvernoteの方が信頼を置ける。

使いづらさは以下の記事でも書いたとおり工夫で乗り切る。

まずはEvernoteで運用できないかを考える 〜「今どきのEvernoteの使いみち」Vol.1〜 2010年にEvernoteを使い始めた頃は、あらゆる形式のデータを保存でき、Webクリップもでき、それをパソコンだけではなく、iPh...

純正アプリでない恐怖、Evernoteが終わってしまうのではないかという恐れはありますが、前述のとおり、移行が簡単にできるという点で担保できます。

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ということで、これからもEvernoteをメインに使い続けることにしました。

ただ、少しEvernoteの使い方を改善することにしました。

  • どうでもいいノートは作らず基本的にはノートはきれいに作る。
  • ノートブックは体系的でなく、使う頻度で並べる。
  • タグは、タグで検索して一覧表示したい内容のみタグを使い、あとは検索しやすいタイトル付けを心がける。

1つ目は、これまでEvernoteは何でもかんでも放り込むイメージで使っていましたが、それを改め、あとで見返しやすいような見栄えとわかりやすさを意識したノート作りを心がけることにしました。Evernoteを大事に丁寧に使っていくイメージをもっと持ちたいと思ったのです。

2つ目は、これまでスタックを使いながら体系的にノートブックを並べていましたが、使い勝手を考えると、基本的には使う頻度順で並べた方が使いやすいので、理屈ではなく利便性でノートブックの並び順を考え直しました。

3つ目は、これまではできるだけノートブックの数は減らして、タグで整理するという考え方を持っていましたが、タグが増えすぎるとカオスになり、かえってタグで整理ができなくなる、タグで検索できなくなることに気づきました。

よって、タグは、タグで検索して一覧で見たいものだけに絞り、基本はタグを使わず検索しやすいようなタイトル付けを意識することにしました。それによってノートブックの数が増えることはやむなし、という考えに至りました。

また、メモアプリは、せっかく少しの間メインとして使ってみたので、Evernoteで管理していた内容のごく一部をメモアプリで管理することにしました。

要は、メモアプリへの乗り換えではなく、わずかながらの使い分けということです。

今のところメモアプリで管理するのは、パスワード類、緊急マニュアル、料理のレシピ、持ち物管理の4つです。

パスワードは、メモアプリの継続性、緊急マニュアルはメモアプリの起動の速さを意識しての使い分けですが、他の2つは明確な理由はありません。あえて言えば、今後、メモアプリも進化していくでしょうから、保存してあるノートの閲覧だけではなく、ある程度は継続して追記や新規ノートの作成などで使い続けていきたい、という気持ちもあっての使い分けです。

さて、長々と書いてきましたが、以前の以下の記事で書いたとおり、今後もEvernoteを応援し続けていきたいも思っています。

Evernote歴9年の私がEvernoteを再評価 〜改めて思うEvernoteの便利なところ10選〜2010年からEvernoteを使っています。ずっと有料プランです。 使い始めた頃は、類似のサービスがなかったこともあり、あらゆる形式...

以上です。

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ABOUT ME
小田やかた
二人の子どもを持つ共働きサラリーマンパパ。現在、小学生と保育園児の子育てに奮闘中です。 本ブログは、iPhoneとPCでの情報管理、文章作成、タスク管理がメインテーマのブログです。知的生産のある暮らし(新しい価値を生む暮らし)を目指しています。 著書に『アウトライナーのレシピ 』『モブログの極意 』『Apple Watchで何ができるか』『たすくまの小技40』『Evernoteの小技100』『これで読書ノートが続く!本を探す・読む・活かすを効率的にする「Kindle×Evernote読書術」』がある。
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