「メモ」について考えを巡らせると、これがなかなか奥深い。そして、メモをどう管理するかを考えると、考えれば考えるほど悩ましい。
ちなみに「メモ」とは辞書ではどう定義されているのでしょうか。
「大辞林」で調べると、「忘れたときの用心に書き付けること。また、その書き付けたもの。手控え。覚え書き。」とあります。
この定義だけで考えるなら、私としてはそれほど悩ましい話ではありません。
こういったメモ、一言で言えば、備忘録と言えるのでしょうが、「Evernote」に保存しておけば、それなりに管理できているからです。
悩ましいのは、こういった備忘録に加え、着想メモとアイデアメモをどう管理するか。
これらのメモは、備忘録とは少し性質が違います。メモを起点に発展的に展開させたい類のものです。
備忘録は、必要なときに見返そうとします。見返さなかったとしても、それはそれで備忘という目的は達成しています。
しかし、着想メモやアイデアメモは有効に活かそうとする姿勢がないと埋もれます。とくに量が増えてこればなおさらです。そのためには何らかの工夫が必要です。
せっかく素晴らしい着想やアイデアが保存してあったとしても、それを見返す日が来るとは限りません。蓄積したメモを引っ張り出す”何か”がないと死蔵する、と経験から強く思います。これらのメモを発展的に展開させる”何か”。メモから新たに着想を得たり、他のメモと結びついて考えが重層的になったり、異質なものが結びついて次元の違う考えに至ったりするために必要な”何か”です。
では、その”何か”とは何か。
1つは、ScrapboxとEvernoteの関連ノートの機能みたいな仕組みがあると、過去の蓄積したメモを有効に活かせそうです。
ただ、Scrapboxは、あらかじめ[](ブラケット)で語句を囲っておかないと(又はハッシュタグをつけておかないと)関連ノートが表示されないという手間があります。(それを手間と感じるかは人によるかもしれませんが)
Evernoteは、何もしなくても検索時に関連ノートが表示される機能(有料プラン限定)がありますが、精度の低さや表示されるノート数が限られる、ということもあり、私はまだまだ有効には使えません。
もう1つはアウトライナーです。WorkFlowy やDynalistは、アウトライナーなのでメモを上下に動かしたり階層化したりに動かすことができ、メモ同士が結びいて発展的に展開できる可能性を感じます。しかし、大量に蓄積したメモすべてをもとにそれを手動でするには限界があります。ScrapboxやEvernoteのように大量の蓄積したメモから関連するものを自動で引っ張り出してくれる機能ほど過去の蓄積したメモの有効活用は期待できません。
ScrapboxもEvernoteもWorkFlowyもDynalistもメモが管理できる素晴らしいアプリケーションなのですが、蓄積した大量の着想メモやアイデアメモを発展的に展開させたり相乗効果が生まれるように管理したいと思うと、どう使っていくか、また、どう使い分けていくかはなかなか悩ましいところです。
さらに、これらのメモに加え、備忘録やライフログとしてのメモ、読書後の感想のメモや内的なつぶやきのようなメモなどなど、さまざまな類のメモをどのように管理していくのがよいのか、これもなかなか悩ましい問題です。
その話は次回の記事にしたいと思います。