『情報整理大全』シリーズを読んだのをきっかけに、最近、自分の中の”情報整理”について考えを巡らしています。
本記事の執筆時点では、情報整理大全シリーズは4冊出版されています。
これらを読んでいると、ふと、そもそも何で”情報整理“をしないといけないのだろうか?という根本的な疑問が湧いてきました。
情報整理の目的ですね。真っ先に思い浮かんだのは「必要になった情報をすぐに探し出したいから」。
私の場合、必要なときに必要な情報が見つからなくて「あ〜ぁ、情報整理ができていないなぁ」と悩み、あれこれ情報の整理の仕方を考えるんですよね。それを繰り返してきました。
でも、情報整理に関する悩みってこれだけでしょうか?
そんなことないですよね。
本記事では、「情報整理」に関するよくある悩みを整理し、その対処法を考えてみます。
1 情報整理の”情報”とは
本題に入る前に情報整理の「情報」という言葉のイメージを共有しておきたいと思います。
ここでいう情報とは、アナログで言えば、書類、ノート、メモ帳、家電等の説明書類、レシートなど、あげ始めたらキリがない自分が必要とする日々の雑多な紙類。デジタルで言えば、自分が必要なあらゆるデータやWeb情報を指すことにします。
これらの情報を整理する上での課題や悩みを整理して、その対処法を考えていきます。
2 情報整理に関するよくある悩み
情報整理における、今の私の一番の悩みは、前述の「必要なときに必要な情報が見つからない」よりも、「保存した情報を活かせない」ことです。
具体的には、いわゆるアイデアメモ(着想メモ)をこうしたブログの記事や趣味で出版しているKindle本のネタに活かしきれていないこと。
一方、本業の仕事で言えば、別の悩みがあります。
デジタル化が進んでいない職場なので、それに伴う収納スペースの問題。どうしてもファイル類など紙類が多くなるので、それを限られた収納スペースの中でどう整理するか。自分だけでは解決できない部分もありますが、自分の机まわりなど自分の裁量で解決していかないといけない問題でもあります。
情報整理は、その人の生活環境や仕事環境などによって、いろんな課題や悩みがあると思います。そのうち、よくある悩みを大別すると、次の5つに集約されるのではないでしょうか。
- 必要なときに必要な情報がすぐに見つからない
- 保存した情報を活かせない
- 収納するスペース(保存できるデータ容量の空き)がない
- 他の人と情報を上手に共有できない
- どう情報を整理してよいかわからない
他にあれば、ぜひ、Twitterなどで教えていただけると嬉しいです。
ひとまず、これらの悩みに対して、私が実践している解決策を紹介します。今回は概要にとどめ、個々の詳細については、今後、別の記事で紹介しますので、ご興味があれば、あわせてご覧ください。
3 情報整理の悩みに対する対処法
(1)必要なときに必要な情報がすぐに見つからない
自分に必要な情報は1箇所に集約させた方が、探すとき効率的だし安心感がある。
そう考える人は多いかもしれません。
でも、最近、私は、目的や用途ごとに分けたほうがよいのではないか、と思っています。
というのは、情報量が多くなればなるほど、当然ですが、検索するとき、関係のない情報がひっかかってくる量が増えていき必要な情報が探しづらくなります。
また、特定のアプリに集約させれば、次第にアプリの動きが遅くなり、すぐに目的の情報を探せない場合があります。
私は、10年以上、自分に必要な情報をすべてEvernoteに集約させた結果、痛いほど実感しています。
大事なのは、自分に必要な情報を1箇所に集約させる、という「1箇所」の意味を1つのアプリや1冊のノートではなくて、1つの端末(iPhone)、と解釈すればよいのではないか。そうすれば、1つのアプリの動作への影響は抑えられるし、iPhoneさえあれば必要な情報をすぐに探せます。
あとは、例えば、ノートアプリで言えば、よく巷で言われていることですが、後で検索しそうなキーワードをタイトルや本文に入れておくことや、よく使う情報や後で使う可能性の高い情報はタグをつけておく工夫をすれば、この悩みはある程度解決できるのではないでしょうか。
詳しくは、次の記事をご覧ください。
(2)保存した情報を活かせない
これは、最近の私の情報整理における一番の悩みです。というのは、保存したアイデアメモをアウトプット、具体的にはブログやkindle本のネタに活かせていない、と日々感じているからです。
いわるゆアイデアメモの死蔵問題です。
この有効な解決方法は、Scrapboxを使うことだと思い、最近、すぐに使わないアイデアメモ(着想メモ)はScrapboxに保存することにしました。アナログのメモもです。
Scrapboxは、リンク構造によりノート同士が関連づき過去のノートが活かしやすくなります。
関連ノートが表示され、過去に保存したノートを見返す機会が多くなります。関連ノートを見返すと、さらにその関連のノートが表示されますので、芋づる式に関連するノートを見返すことになり、思考が広がりやすくなります。
こうしてScrapboxの関連ノートの機能をうまく使えば、過去に保存した情報は無駄にならず活用しやすくなると思っています。
詳しくは、次の記事をご覧ください。
(3)収納するスペース(保存する容量の空き)がない
収納スペースの問題は、物理的なスペースで言えば、やはりスキャンなどデータ化するしかないかなと思います。
我が家では、基本的に必要な紙類はほぼすべてデータ化し紙は破棄します。紙の書籍も大事なページだけ画像にして大部分を破棄しました。今、購入している書籍は、ほぼすべて電子書籍です。
普段あまり使わないけど保存しておかなければいけない情報はEvernoteに保存しています。Evernote(有料プラン)であれば、一定の条件はありますが、ほぼ無制限に保存できます。
よって、紙類は極力スキャンして、Evernoteに無限の保管庫のように保存することでスペース問題に対処しています。
(4)他の人と情報を上手に共有できない
情報共有は、相手があってのことです。
その相手とどう共有の仕組みを作るか。これはデジタルでもアナログでも同じことです。相手に応じて考えていくしかありません。
私は妻とスケジュールをGoogleカレンダーで共有していますが、妻はデジタルツールが苦手で敬遠しているところがあります。
よって、当初は入力漏れが頻繁におこっていましたが、週1回、入力漏れがないか妻に声かけをするようにしてからは上手く機能し始めました。今ではほとんど入力漏れはありません。
また、 AppleメモアプリやEvernoteに共有用のフォルダを作って家族関係のデータを共有しています。
(5)どう整理してよいかわからない
整理の仕方は、その人の情報を扱う目的によって異なりますので、万能な整理の仕方はないでしょう。
ただ、一つ言えるのは、最近、Scrapboxを使い始めて思うのですが、多くの人が、情報を整理しようとするとき、無意識に何でもフォルダ構造で整理しようとしていないか、ということです。
フォルダ構造で整理するとはフォルダの中にファイルを格納する構造、名称はフォルダに限らずノートブックやグループかもしれませんが、階層を作って整理することです。
でも、情報整理の仕方はそれだけではありません。
ScrapboxやObsidianのようにフラットなネットワーク構造で情報を保存する方法もあります。これなら、どう整理するか、ということに悩む機会は減るでしょう。
フォルダ構造ありきではなく、ネットワーク構造による保存など、多様な保存形態を考えた上でベストなものを選択するのがよいと思います。
詳しくは、次の記事をご覧ください。
4 おわりに
情報整理に関する悩みを5つに整理して、私の対処法を簡単に紹介しました。
本記事では概要しかお伝えできませんでしたので、次回以降の記事でもう少し深めていきたいと思います。
もし、他の対処法や、他の悩みがあれば、ぜひ、Twitterなどで発信していただけると学びになります。