2010年から有料プランでEvernoteを使っています。
当時は、メモや画像、Webクリップなど何でも放り込めるWebサービスは存在しなかった(Evernoteほどの機能を備えたものはという意味で)ので、私は何でもかんでもEvernoteに保存していました。
何でも保存できる万能的なメモ帳というだけではなく、端末を問わず同期できるというのも当時としては凄まじいインパクトがありました。
それが今となっては、類似サービスがたくさん出てきています。そんな中、Evernoteの動きの遅さやクリエイティブなことへの活かしづらさなど、ネガティブな部分に目がいくようになってしまいました。それは私だけではなく、Evernoteのヘビーユーザーほど、大なり小なり、そういった感覚があるように感じます。
しかし、最近、当たり前のように使っていたEvernoteを改めてフラットな目線で見直すことをしました。とくにモバイル、iOSアプリのEvernoteです。
そこで改めて感じたのは、Evernoteの万能さ。
テキスト、画像、音声、pdf、Webクリップ、アプリケーションのファイルなど、あらゆる形式のファイルを保存でき、端末を問わず閲覧できるというのは、やはり便利です。
出先で、iPhoneのEvernoteアプリでもストレスなく見ることができます。同期のスピードにもストレスを感じません。(以前はかなり遅かったですが)
さらに、1ファイルの容量と月の保存容量の上限はあるものの、それを除けば無制限というのは他の類似サービスと比べると凄いことです。
また、ノートブックとタグの2軸で整理でき、さらにショートカット機能もある。
サードパーティ製のアプリを使えば、瞬時にメモを取れますし、連携するアプリは多種多様です。
挙げだしたら切りがないほど、多機能なメモ帳で、かなりの万能感があります。
ただ、メモ帳としては、です。
テキストエディタとしてはどうか。アイデアを管理するツールとしてはどうか。文章を管理するツールとしてはどうか。
そういう視点でEvernoteを眺めたとき、私には2つの相反する考えがあります。
1つは、何でもできるEvernoteという考えから脱却する、という考え。
どういうことかというと、これだけ様々なアプリが出てきているので、Evernoteで何でもしようとするのではなく、Evernoteが苦手とするところは他のアプリと使い分けるという考えです。
エディタ、アイデア管理、書いた文章の管理など、Evernoteよりも使い勝手のよいアプリがあれば、Evernoteにこだわらず用途別に積極的に他のアプリを使う姿勢です。
例えば、Evernoteにもアウトラインを作る機能はありますが、簡易的な機能なため、アウトライナーとしてWorkFlowy を使って文章を書く。Evernoteでもアイデアの管理はできますが、蓄積したアイデア同士のネットワーク化が期待できるScrapboxを使う、などです。
私は、このような方向性でアプリを使い分けています。
一方、逆の考え方も捨て切れません。
Evernoteでできることは多少の不便さには目をつむり何でもEvernoteでこなす、という考えです。
Evernoteの有料プランを使っているということもあるのですが、(さらには以前より値段が高くなっているので使い倒したいという気持ちも正直ありますが)、まずはEvernoteでなんとかできないかを考える、ということです。
あまり、使うアプリに手を広げすぎると、管理がしづらいので、ほどほどにしたいという気持ちが根底にあります。
最近、以下の記事で書いたとおり、Dynalistを使うのをやめたのもこの発想です。
究極な理想は、1つのアプリですべてのことを完結させることなのですが、それは現実的ではないと思うので、いかに必要最小限のアプリで効率的に使い分けるか、というのがポイントだとは思っています。
最近は、便利なアプリがどんどん出てくるので、つい目移りしてしまいがちですが、まずはEvernote(Evernoteも含め今メインで使っているアプリ)の機能をすべて把握し使った上で、Evernote以外の他のアプリを使った方が使うアプリの増加も含めて最適なのか、ということを考えていきたいと思っています。
まずはEvernoteだけでこなせないか、ということを考え、他のアプリを使った方が、アプリを分けることも含めて便利であれば、他のものを使うし、そうでなければEvernoteでなんとかする、ということです。