1. 「マインドマップ」よりも「アウトライナー」を使う単純な理由
何か考え事をするときや、情報を整理するとき、「マインドマップ」を使おうかと頭をよぎりますが、結果、いつもアウトライナー(WorkFlowy )を使っています。
それはなぜだろうか。
デジタルをメインに使う、しかもパソコンよりもiPhoneをメインとして使う私としては、マインドマップよりアウトライナーの方が操作が楽だから、というのが単純ですが、大きな理由だと思っています。また、テキストベースなので、転用がしやすい、という理由もあります。
2. 改めて感じた「マインドマップ」の有益性
先日、『実践!ふだん使いのマインドマップ』を読んでから、改めてマインドマップの有益性を感じました。

とくに、マインドマップを使うことで、想像力や連想力を発揮できたり、イメージとして思い出しやすかったり、1枚の紙に全体を俯瞰して表現しやすかったりなど、なんとなく頭にあったマインドマップの機能的な特徴に目を向けるようになりました。
これまでも、考えを発散するとき、関係性や流れを考えるときは、漠然とマインドマップを使った方がいいかな、と思いながらも、なかなか使うことがありませんでした。唯一、物事の関係性と流れを矢印や線で表現したいときに使っていたくらいです。
3. 「アウトライナー」と「マインドマップ」の使い分けのイメージ
よい機会なので、今、思考と情報整理のメインツールとしている「アウトライナー」(WorkFlowy )と「マインドマップ」の使い分けについて考えてみようと思います。
アウトライナーを使う場合とマインドマップを使う場合、というツールを入口にした整理ではなく、何をしたいかを入口にした5つの視点で考えてみました。
ただし、ノートなどのアナログではなく、デジタルの場合、具体的にはiPhoneのWorkFlowy(HandyFlowy)とマインドマップアプリのiThoughts を使うことを前提に私にとっての使い分けです。
(1) 物事をフロー(流れ)で考える場合
上から下、左から右などの一方向のフローであれば、「アウトライナー」でも「マインドマップ」でも、どちらでも使えるが、矢印や線などを柔軟に図示できる「マインドマップ」の方が考えやすい。
他人に見せる場合は、矢印や線、枠などを表現できる「マインドマップ」の方が適している。
一方向で収まらないフローの場合は、「マインドマップ」が適している。
(2) 物事の関係性・関連性を考える場合
四方八方に描くことができ、また、関係性や関連性を矢印や線などで表現できる「マインドマップの」方が適している。
(3) アイデアなどとにかく思いつくことを発散する場合
四方八方に描くことができるマインドマップの方が発散させやすい。
※ただし、iPhoneの場合、マインドマップよりもアウトライナーの方が連続して単語を入力しやすいと思うので、とにかく拡散する初期段階では、iPhoneではアウトライナーの方がよいかもしれない。ある程度、拡散させた後、さらに考えの漏れがないかという視点で確認しながら発散する場合は、マインドマップの方が使いやすい。
とくに、アイデアや考えが全く思いつかないときは、想像力や連想力が発揮しやすいと言われている「マインドマップ」が適している。
(4) 情報や思考を整理(構造化)する場合
どちらも適しているが整理の仕方によって使い分けたほうがよい。
- 整理する過程で、物事の関係性や関連性、流れ(フロー)を表現する必要があり、かつ、上から下など一方向だけでは表現しづらいと想定される場合は、「マインドマップ」の方が適している
- イラストを入れる必要がある場合は、「マインドマップ」の方が適しているが、「アウトライナー」でも絵文字を入れることはできる。「マインドマップ」だと、例えば、左下に描いたあのイラストをつけたあれ、などイメージとして思い出しやすい
- 目次のように整理する場合は「アウトライナー」が適している
(5) 一枚の紙で俯瞰して表現したい場合
どう表現したいかで使い分けたほうがよい。物事の関係性や関連性を表現する必要があれば「マインドマップ」が適しているが、目次のような形でシンプルに表現したいなら「アウトライナー」の方が適している。
以上が使い分けのイメージです。
ざっくり言うと、流れ(フロー)と関係性・関連性を考えたり表現する必要がある場合は「マインドマップ」、そうでなければ「アウトライナー」を使ってみるのがよさそうだという感触です。
もし、あわなければ、もう一方のツールを使えばよいので、例えば、HandyFlowyとiThoughtsであれば、データの受渡しについて、以前の以下の記事を参考に、データの受け渡しがスムーズにできるとよいかと思います。

4. おわりに
アウトライナーとマインドマップの使い分けについてあまり神経質になる必要はないと思いますが、2つのツールの特徴を最大限に活かし、なんとなく自分なりの使い分けのイメージができるといいかなと思っています。
ただ、大事なのは、どちらのツールを使っても、想像、連想、関連付けがしやすく、具体と抽象、全体と詳細が行き来しやすく、使っていて心地よいことだと思います。