何か考え事をするときや、情報を整理するときに使うツールとして「マインドマップ」を使おうかと思っても、結局、いつも「アウトライナー」を使っている。
なぜか。
それは、それぞれの有益性を比較して「アウトライナー」を選択しているというより、デジタルをメインで使う私としては、「アウトライナー」の方が操作が楽だから、というのが大きな理由だと思う。また、「アウトライナー」の方が転用がしやすい、という理由もある。
なので、マインドマップを書く機会は、たまに手書きでメモ程度に書くのがせいぜいである。
『実践!ふだん使いのマインドマップ』を読んで、改めて「アウトライナー」の有益性について、考えさせられた。
これまで、マインドマップに関する本は、いくつか読んできた。ただ、セントラルイメージがどうだ、ノードの太さがどうだ、色がどうだ、など、そんなのを見ていると、面倒になって余計に書く気が起こらなくなっていた。手書きでもデジタルで描くとしてもだ。
本書は違った。
本書ではこう言う。
マインドマップの肝は、カラフルに描くことでも、放射状に枝を広げることでも、中央に描かれたイラストなどのセントラルイメージでもなく、イマジネーション(想像力)とアソシエーション(連想・関連づけ)だと。
マインドマップを描くことで、想像力が発揮されたか、連想して物事を思いついたり、思い出したりしたか。単語どうしが関連づけられるようなことがあったか。
こうしたことが大事だという。
極めつけは、次の文章だ。
どんな用途でも、どんな描き方をしていても、イマジネーションとアソシエーションが思考に刺激を与えていれば、それはマインドマップなのです。
本書のいう「マインドマップの肝」を読んで、改めて、積極的にマインドマップを活用することについて考えてみようと思った。
アウトライナーにはない、マインドマップの有益性に目を向けて、両者の有効な使い分けを考えようと思った。
ちなみに本書の前書として『ふだん使いのマインドマップ』があるが、ある程度、マインドマップのことを知っているならば、圧倒的に本書の方がよい。本書の方が実践例がたくさん載っているから、という理由より、前半部分のマインドマップの肝の話が秀逸だと思うからだ。
もし、あまりマインドマップについてご存知ないなら、『ふだん使いのマインドマップ』を読んでから本書を読むことをオススメする。