マインドマップやフロー図を作成できるアプリケーションをかれこれ10年以上も探し続けています。
ただ、いまだに満足いくものに出会っていません。
ところが、最近、Milanoteという存在を以下のサイトで知ったのをきっかけに、これまで探し続けてきたマインドマップやフロー図を作成できるアプリケーションへの熱が急速に再燃してきました。
R-style » 「Milanote」は、Evernoteに世代交代をもたらすのか
本記事では、現時点でベストと思えるアプリケーションと、これまで探し続けてきた内容の紹介、そして、今、気になっているもの、を紹介したいと思います。
1. マインドマップとフロー図を作成できる最強ツールは「アイデアマスター」
次項で書いたとおり、マインドマップやフロー図を作成できるアプリケーションをこれまでいろいろ試してきましたが、私にとっては「アイデアマスター」が圧倒的に使い勝手がいいと思っています。
「アイデアマスター」は、いわゆるマインドマップ(トニー・ブザン氏が提唱したマインドマップ)とは少し異なるかもしれませんが、マインドマップのように放射状にアイデアを拡散させたり、整理できたりできますし、フロー図を作ることもできます。また、操作性が圧倒的に優れていて、すべて直感的に操作できます。操作がスムーズで思考の妨げになりません。
仕事でもプライベートでも10年以上使い続けています。
Windows版しかないのですが、残念なことに、現在、販売を中止しています。
販売元のJUSTSYSTEMには、ぜひ、販売を再開してほしいと強く思っていますし、さらにはMac版やスマートフォン用のアプリを販売してほしい、と強く願っています…が、難しいのでしょうか。ホント使いやすいのに。
アイデアマスター:マインドマップ、ブレインストーミング、フローチャートを簡単に作成できる発想支援ソフト
2. これまで試したマインドマップとフロー図を作成できるアプリケーション
「アイデアマスター」が最強と思いながらも、スマートフォンで使いたいし、Macでも使いたい、という思いがあり、「アイデアマスター」と同じような機能を持ちデバイスを問わず使えるアプリケーションはないものかと、これまでいろいろ探してきました。
次項で紹介する以外、思いつくものだけでもこれだけ試してきました。
でも、結局、アイデアマスターを超えるものはなく、10年以上、使い続けています。
3. マインドマップとフロー図を作成できるアプリケーションに何を求めるか
(1) デバイスを問わず使うことができる
10年前にはこんなことを思いませんでしたが、iPhoneを持ち歩く今、iPhoneでも使えて、iPad、Mac、Windowsなど、デバイスを問わず、使いたいです。
さらに、データの同期がスムーズでなくてはいけません。
よく、Dropboxなどにファイルを置き、それを読み込むタイプもありますが、これだと結構面倒です。
例えば、WorkFlowyのように、同期自体を感じさせないようなレベルを求めています。
(2) ノードに矢印が設定できる
少し細かい話にはなりますが、マインドマップだけでなくフロー図を書くには、矢印が設定できるかは重要です。
しかも個別に設定できるかどうかもポイントです。
作成したい図によっては、ここは普通の線でいいけど、ここは矢印でないと意図を表現できない、といった場合は結構あります。
また、ノードがマインドマップのような曲線や単なる直線だけでなく卍型で表現できることも重要です。
(3) WorkFlowyと連携できる
私は、思考ツールとして「WorkFlowy」 を愛用しています。
WorkFlowyとEvernoteの使い分けの基本的な考え方
マインドマップもフロー図もWorkFlowyと同様、思考ツールとして活用したいと思っていますので、WorkFlowyとの連携は重要なポイントです。
後述しますが、例えば、「Ideament」のように図と階層との表示の切り替えができ、WorkFlowyの階層構造のデータをペーストするとマインドマップのような図で表現できるとベストです。
(4) 細かい部分として(テキストの自由配置、枠の幅、色の設定など)
あと、欲を言えば、枠のないテキストを書けて自由に配置できたり、文字の枠の幅を自由に変更できたり、テキストやノードの色を設定できたり、画像を挿入できたり、操作がシンプルであったり、などいろいろ要望ありますが、上の3つをクリアするアプリケーションがあれば、「アイデアマスター」にとって代わるかもしれません。
4. 最近気になっているアプリケーション
まだ、前項の3つをクリアするものに出会っていませんが、最近、以下の3つのアプリケーションが気になっています。
特に1つ目の「Ideament」は実際に使い始めていますし、2つ目の「Milanote」は、最近リリースされたばかりなので、今後の動向に大注目です。Evernoteなみになくてはならないアプリケーションになるのではないかという可能性を感じさせます。
実際、使ってみての雑感を前項の視点でメモしておきたいと思います。
(1) Ideament
- iOS版とWindows版あり。Mac版なし。iPhoneとiPad miniで使用したところ同期スピードは速く全くストレスを感じない。
- ノードは矢印の設定が可能。ただしノードごとに矢印の有無を設定できない。ノードは、曲線と直線(卍型)の設定可能。
- 図と階層の表示の切り替えができ、階層表示にWorkFlowyのデータをペーストすると、WorkFlowyのデータが図として表示できる。
- 文字の枠の幅は変更できるが、パターンが決まっていて自由に変更できない。文字の枠、ノードの色の変更は可。(枠だけでなく全体に色がつく)
- 枠の種類(丸、楕円、四角など)の変更可。画像の挿入可。
- Windows版ではデフォルトのIMEしか使えない。(Google日本語入力で日本語の入力ができない)
- 無料版あり。(有料版は複数の図を作成できる)
(2) Milanote
Milanote: The notes app for creative work.
- 現在、Web版のみ。ただし、今後iOS版などスマートフォン用のアプリのリリースが予定されているようである。
- ノードは矢印の設定が可能。ノードごとに矢印の有無を設定できる。ただし、ノードは、曲線と直線の設定はできるが、直線は卍型にはならない。
- WorkFlowyとの連携は、WorkFlowyのデータをそのまま図に表現することはできなさそうだが、Milanoteは箇条書きやチェックリストが可能なので、WorkFlowyのデータをどう活用するかで連携はいろいろできそう。
- 文字の枠の幅は変更できない。文字の枠の一部、ノードの色の変更は可。
- 枠の種類の変更可。画像の挿入可。
- pdfで出力すると日本語が表示されなかったり矢印の配置がズレたりと、いろいろ不具合あり。
- 今後、バージョンアップを繰り返し使い勝手がよくなっていく期待を感じさせる。
- 無料。
(3) Popplet
5. おわりに
自分のすべてを記憶するEvernote、文章を書くことを中心とした思考の作業場としてのWorkFlowyは、私にとって手放せないツールとなっているのですが、図化して思考を深めるツールとして「アイデアマスター」に代わるものを早く見つけたいと思っています。
とりあえず今のところ、Milanoteの動向を注視しつつ、用途によって「アイデアマスター」と「Ideament」を併用したいと思っています。(仕事では基本iPhoneは使わないので「アイデアマスター」一択)