アイデアメモの保存先に「Obsidian」か「Scrapbox」を使うか、散々迷ってScrapboxを選択したのが2022年1月。
それから半年経った後、再び、Obsidianに乗り換えようかという気になってしまった。
その理由は、次のとおり。
KDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)の構成を考えるとき、これまでは Scrapboxからアイデアメモを探し、それをDynalistにペーストして順番を並び替えたり、構造化し項目を開閉しながら思考を深めていました。
Obsidianの検索結果をリンク形式でコピペできる機能と組み合わせれば、わざわざDynalistを使わずとも、Obsidianだけで完結するので、効率的ではないかと思ったのです。
- iPadとiPhoneのDynalistアプリは複数の項目をコピーすることができず不便。(ファイル全体をExportしたり、有料プランにすれば項目ごとにExportできるが、画面を切り替えなければならず手間。WorkFlowyアプリもトピックごとにExportできるが画面の切替が必要)
- iPadならDynalistのWeb版を使えばキーボードのショートカットキーで複数項目のコピーはできるが、Split Viewで画面を並べるとWeb版のDynalistはアウトライナーの部分が小さくなるという不便さがある。
真剣にObsidianに乗り換えるつもりで、ほぼ全部(1,500くらい)のデータをScrapboxからObsidianに移しました。(力技で…)
そして、ObsidianにあるアイデアをもとにObsidianのアウトライナー機能でKDPの構成を考える作業を行いつつ、日々のアイデアメモをObsidianに保存することにしたのです。
約2か月間、運用した結果、このままObsidianを使い続けようかなと決断しかけたとき、偶然、Scrapboxを起動しました。
約2か月ぶりにScrapboxのノートが目に入ったわけですが、そのときObsidianにはない不思議な感覚を味わいました。衝撃といえる感覚です。
それは何かというと、たまたま目の前にあるScrapboxのノートを見たとき、関連ページとして表示されているノートを開きたくなったのです。それを開くとさらに関連ページが開きたくなり、さらにまた、といった具合に芋蔓式にどんどんノートを見返したくなるのです。次から次と気になるノートが目に入り、開きたくなるのです。
これはまさに、Scrapbox特有の機能である2ステップリンクによるものです。
Obsidianでも以下の記事で紹介したとおり擬似的に2ステップリンクの環境を整えたつもりでしたが、この芋蔓式にノートを見返したくなる感覚はObsidianを使っていたときにはなかった感覚です。
この感覚を味わったとき、改めて2ステップリンクの凄さを感じました。
アイデアが広がっていく可能性を感じます(実際に広がるかは別にして…)し、アイデアメモが死蔵することも少なくなるので、メモをする意欲が高まるのです。
拙著で紹介したとおりです。
これはObsidianに乗り換えてはもったいないと思いました。このScrapboxの2ステップリンクの機能を活用しなければいけない。そう思ったのです。
結局、以前記事にした内容をより再認識した、ということです。
前述のとおり、KDPの構成を考えるとき、Obsidianのアウトライナーの機能は秀逸なので、Obsidianだけで完結できます。
とはいえ、Obsidianで検索したリンク形式の結果をコピペしても、結局、一つ一つノートを見返してアウトライナー機能で構成を作っていくことになる。
となれば、Scrapboxでアイデアメモを見返しながらコピペでDynalistなどのアウトライナーに移して構成を考えるのと大して変わらないと思ったのです。
さらに、最近、試したLogseqなら複数項目のコピーもできるので、これまでDynalistが担っていた役割をLogseqで試し始めています。
確かにObsidianの検索結果一覧をリンク形式でコピペできる機能は便利なのですが、Scrapboxの2ステップリンクの機能を手放してまで欲する機能でもないと思いました。以下の記事で紹介したスクリプトがあればなんとかなります。
ということで、これまでどおり、日々のアイデアメモはScrapboxに保存し、KDPの構成を考えるときは、Scrapboxを検索するなどしてアイデアメモを取り出して、Scrapboxである程度構成を考えてからLogseqなどのアウトライナーに移動させて本格的に思考を深める手法をとろうと思っています。
ちなみにブログの記事は、最近、ScrapboxのノートからUlyssesに移動させるスクリプトを作ったので、それが活躍しています。