本記事は、アウトライナーを難しくとらえず、日々の暮らしや仕事が便利になり、誰でも気軽に使えるものとして考えたい。文章を書くツールとしてだけではなく、生活や仕事が便利になるアウトライナーの具体的な使い方を提案したい、という趣旨で連載している『暮らしと仕事に役立つアウトライナー「WorkFlowy」の使い方レシピ』の15回目「暮らしに役立つレシピ12 マイ育児書」です。
この連載の一連の内容は次のとおりです。
『暮らしと仕事に役立つ「WorkFlowy」の使い方レシピ』
- 1. はじめに
- 2. WorkFlowyの始め方
- 3. WorkFlowyの基本的な操作方法
- 4. 暮らしと仕事に役立つWorkFlowyのレシピ
- (1) 暮らしに役立つWorkFlowyのレシピ
- (2) 仕事に役立つWorkFlowyのレシピ
この連載の中で使うアウトライナーは「WorkFlowy」です。WorkFlowyの始め方や使い方については、第2回と第3回の記事を参照してください。
この連載後、順次レシピを追加し、全てのレシピを集めた全集のページを開設しました。
1. WorkFlowyを「マイ育児書」として使うレシピ
① 子育てに関する情報を管理するトピックを作る
子育てに関する情報を書き留めるための最上位のトピックを作ります。
② 自分にとって役立つ「子育て」情報を記録する
自分にとって役立ちそうな子育ての情報を見つけたら、①で作ったトピックの下の階層のトピックに書き留めます。
例えば、子育てに関する書籍や雑誌を読むときは、重要な箇所や自分の子育てに活かせそうな文章やキーワードに線を引きながら(Kindleで読む場合は、ハイライトしながら)読みます。
読み終わったら、①で作ったトピックの下の階層に書名を記入したトピックを作ります。その下の階層のトピックに線を引いた箇所を書き写します。Kindleであれば、ハイライトした箇所をペーストします。
このあたりは、以前書いた「レシピ5 読書ノート」 と重複しますので、特にKindleの本のハイライトをWorkFlowyにペーストする詳しい手順はこちらをご覧ください。
書籍だけではなく、保育園や学校からもらってくるプリント類、自治体が出している子育てに関する冊子やプリント類、「こどもちゃれんじ」などについてくる親向けの子育て情報誌、子育てに関連したブログやメールマガジンなどなど、媒体を問わず、自分の子育てに活かせそうな文章やキーワードを見つけたら、①で作ったトピックの下の階層に媒体名や内容の見出しとなるキーワードを書いたトピックを作り、その下に書き写したりペーストします。
Point1
このような媒体からの情報だけでなく、自分自身の経験や書籍等を踏まえた自分なりの子育てのポイントやアイデア、工夫、などオリジナルな情報も書き込んでもよいでしょう。
③ 読み返しながら階層化したり文字の装飾をする
WorkFlowyに書き写した(またはペーストした)文章やキーワードを内容に応じて構造化したり、文字の装飾をしたりして、後で見返しやすくします。ちなみに文字の装飾は、WorkFlowyのデフォルトの機能では太字、下線、斜体の3種類あります。
WorkFlowyの文字の装飾の操作方法は、次の第3回の記事を参考にしてください。
2. このレシピのオススメPoint
本を読んだ後に抜き書きして読書ノートを作る、というのはよく聞く話です。子育ての本を読んだ後も、当然、読書ノートを作った方が本の内容の理解が深まると思います。
このレシピのポイントは、それに加え、保育園や学校からもらってくるプリント類、自治体が出している子育てに関する冊子やプリント類、子育て情報誌、子育てに関連したブログやメールマガジンなど、あらゆるものから、断片的な情報でもよいので、抜き書きしてWorkFlowyに書き留めておくということです。
とくにプリントの類だと、軽く目を通して捨ててしまう、ということがよくあるかもしれません。でも、体系的に整理された情報でないかもしれませんが、意外に目からうろこが落ちるような話がちらほら載っていたりもします。それは雑多な断片的な情報かもしれません。
ただ、たとえ、雑多な断片的な情報ばかりになっても、WorkFlowyはトピックを動かすことが容易です。構造化することもできます。WorkFlowyに書き留めておけば、後で整理することは容易ですので、雑多で断片的な情報であっても、とにかくWorkFlowyに書き留めておくことをオススメします。
すると、自然と自分にとっての大事な情報が満載の自分だけの「マイ育児書」ができあがることになるでしょう。
3. 私の使い方
そもそも、私が前項で書いたように、雑多なプリントの類までWorkFlowyに書き留めようと思いたったのは、理由があります。私が住んでいる自治体が発行している親向けの子育て情報誌(情報誌といっても数枚のプリントをホチキスで止めた簡素なものです)の中に、大変示唆に富んだ内容が、書いてあったのです。
それからというもの、こういった類のものにも、つぶさに目を通すようにし、必要に応じて書き留めるようにしたのです。
(1) 子育てに関する情報にたくさんふれる
まずは、とにかく子育てに関する情報にふれる機会をたくさん作ることが大切だと思っています。
子育てに関する書籍は、今自分が課題と感じている子育ての内容のものや、興味が湧いたものは積極的に読むようにしています。ちなみに、これまで読んできた子育て本は、以前、別のブログを運営していたときにまとめたことがありますので参考に紹介します。
参考
- 子育て本(育児書)の書評・読書メモのまとめ(2012年12月末) – 冷えとりパパの子育てハック~クラウド時代のパパ子育て~
- 子育て本の書評•読者メモのまとめ(2014年10月末) – 冷えとりパパの子育てハック~クラウド時代のパパ子育て~
また、ウチは「こどもちゃれんじ」をとっていますので、毎月送られてくる親向けの冊子は必ず目を通しています。月齢や学年に応じた子育てのポイントがコンパクトにまとめてあって、かなり重宝しています。
他には、学校や保育園からもらってくるプリント類にも子育てに関する情報が載っていますし、住んでいる自治体が発行している冊子も馬鹿にできません。すべてとは言いませんが、ときどき、示唆に富んだ内容や、目からうろこの子育て術が載っていたりします。
(2) 自分にとって役立つ「子育て情報」を記録する
(1)の中の自分でも活かせそうな内容や試してみたい内容など、自分にとって役立つ子育てに関する情報を「抜き書き育児ノート」という最上位のトピックに書き写します。
(3) 読み返しながら階層化したり文字の装飾をする
私は、「レシピ5 読書ノート」 でも書きましたが、10年以上前から明治大学の齋藤孝氏が提唱する「三色ボールペン方式」を愛用しています。
三色ボールペン方式とは、簡単に言えば、本や資料を読むとき「おもしろい(主観)」ところに緑の線、「まあ大事(客観)」なところに青の線、「すごく大事(主観)」なところに赤の線を引くことです。私は、仕事とプレイベート問わず文字を書くときも、ほとんどの場合この色分けを使っています。
WorkFlowyは、テキストを太字・下線・斜体と3種類の装飾ができます。
それをFirefoxのアドオン「Stylish」でCSSのコードを記述ことにより、例えば、太字のテキストを赤色下線付のテキストとして表示させるカスタマイズができます。
すなわち、WorkFlowyでも三色ボールペン方式が使えるのです。
カスタマイズの方法は、以前の次の記事を参照してください。
参考
このように、三色ボールペンでテキストを装飾し、あとで見返しやすくしています。さらに内容によっては構造化して理解を深めながら整理することもあります。
(4) 見返す
子育てに迷ったり悩んだりしたときなど、この「抜き書き育児ノート」を見返すようにしています。
(参考)実例スクショ
▼「チャレンジ1年生(進研ゼミ)」の保護者向けの冊子の中で参考になった内容を抜き書きしてまとめたもの(画面はPC)
4. おわりに
WorkFlowyは雑多で断片的な情報を扱うには本当に使いやすいアプリケーションだと思います。キーワードや短いフレーズであってもメモしておくと、後でそのトピックを動かしたり上位概念でくくったりと、体系的に整理がしやすいのです。
ですので、雑多な断片的な情報であっても、とにかくWorkFlowyに書き留めておく、というのを日々意識しています。