手と足の先が凍るように冷たい。
冬は足の先が冷たくてなかなか寝つけず、朝は寒くて起きられない。
よく風邪を引き、とくに冬は症状がひどい。
私はずっとこんな症状に悩まされてきました。
でも、5年前に「冷えとり」というものに出会い、気の向くままに実践してみたら、改善することができました。
今では妻と子ども2人も含めた家族4人が冷えとりをしている冷えとり家族です。
5年間、冷えとりを実践してきた経験から、冷え症の方に少しでも参考にしていただこうと、5回シリーズで「冷えとり」の始め方を私の実践とともに紹介したいと思います。
本記事は「⒈ 冷え症の方に読んでほしい!「冷えとり」の始め方【靴下編】」です。
1. 冷えとりの効果
まず、冷えとりの始め方の前に、私が冷えとりを約5年間、実践してみてどういう効果があったかを簡単にまとめておきたいと思います。
先に書いたように、私はいわゆる「冷え症」でした。さらに、だいたい2ヶ月に1回は風邪を引いていましたし、風邪薬と栄養ドリンクが欠かせない生活をしていました。
それが、冷えとりを始めて1年くらい経つと、体調を崩す頻度が減り、風邪を引いても症状が以前より随分軽くなりました。そして、冬でも寒いということはありますが、あまり「冷え」を感じなくなりました。寒くて起きられないということは一切ありません。病院へも全く行かなくなりましたし、薬や栄養ドリンクは一切飲まなくなりました。
冷えとりを始めて3年くらい経っときには、こたつやストーブなどの暖房器具は使わなくなりました。
また、できるだけ天然な暮らしをしたくなり、自宅のクーラーと扇風機を使わなくなりました。
2. 冷えとり本で基本的な考え方をおさえる
(1) 冷えとりを始めるにあたってのオススメ本
冷えとりを始めるにあたり、理屈がわかって納得して始めた方が長続きすると思いますので、まずは本で冷えとりの基本的な考え方をおさえた方がよいと思います。
冷えとりの原書というべき『新版万病を治す冷えとり健康法』(進藤義晴著)は必ず目を通した方がよいでしょう。
この本が冷えとりのすべてだと思います。ただ、いきなりこれを読むよりは、まずは『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』を先に読むことをオススメします。
というのは、よい意味でゆるい感じで書いてあり、イラストも多いので、初めて冷えとりの世界に飛び込むにはとっつきやすいと思います。最近、文庫化したのでお手頃な価格で購入できます。
そのあと、もう少し深めたくなったら前述の『新版 万病を治す冷えとり健康法』を読んでいただきたいと思います。
また、『これが本当の「冷えとり」の手引書 幸せになる医術 』もオススメです。
『新版 万病を治す冷えとり健康法』の著者の進藤義晴氏とその娘さんの進藤幸恵氏の共著です。『新版 万病を治す冷えとり健康法』の内容のレベルを保ちつつも平易な言葉遣いでわかりやすく書いてあるため、『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』のようにとっつきやすいと思います。
私は、そもそも冷えとりとの出会いが『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』だったので、これを読んでから『新版 万病を治す冷えとり健康法』で深めました。
その後、冷えとりを始めてからは、もっと冷えとりを深めたくなり進藤義晴氏の本や講演録を片っ端から読みました。
それは、また別の機会に紹介したいと思います。
(2) 「冷え」とは?
そもそも、「冷え」とは何なんでしょうか?
冷え症と言われる人だけのものなんでしょうか。
実はそうではありません。
人間の体温は、心臓に近い上半身は37度前後、下半身、とくに心臓から遠い足は31度前後です。実際にサーモグラフィー(体温の分布を計測する機器)で計測するとそうらしいです。
この上半身と下半身の温度差が「冷え」なのです。
この「冷え」により、血管が収縮し、血液のめぐりが悪くなります。すると、酸素や栄養が体全体に行き渡らなくなるとともに、体の老廃物を回収できず、だんだん体に異常をきたしてくるのです。
さらには、冷えにより、本来、人間に備わっている自然治癒力、具体的に言うならば、体の中の老廃物を排出し体の健康を保とうとする力、が正常に働かなくなってしまうのです。
ですので、健康を保つには「冷え」をとるのは重要であり、冷えを自覚している冷え症の人に関わらず、男女関係なく、「冷え」はあるということです。
(3) 冷えとりとは?
最近、よく「冷えとり」という言葉を聞くようになりましたし、冷えとりに関する本もたくさん出版されるようになりました。
ここで言う「冷えとり」は、冷えとりの第一人者である医師の進藤義晴氏が提唱する「冷えとり健康法」のことを指します。
さて、「冷えとり」と聞くと、靴下の重ね履きをイメージされる方がいるかもしれませんが、冷えとりはそれだけではありません。
誤解を恐れず、ざっくり言うと、
- 頭寒足熱
- 少食(腹八分目)
- 心を穏やかに過ごす(「自分本位」を捨てる)
というのが、冷えとりの3本柱です。
これにより、「冷え」をとり、人間が本来持っている自然治癒力を機能させ健康を保とう、というものです。
とはいっても、「靴下の重ね履き」から始めるのがわかりやすいと思いますし、私もここからスタートしました。
それに、靴下の重ね履きから始めるのが冷えとりの効果を実感しやすいと思います。(冷えとりの「自己本位を捨てる」、という考え方からすると、自分だけが健康になればよい、という考えはよくないので注意が必要ですが。)
3. 冷えとり靴下を履いてみる
(1) どんな靴下でもよいのか
極論を言えば、足を冷やすくらいならどんな靴下を重ねてもいいと思います。ただ、冷えとりでは、天然繊維の靴下を4枚以上重ねることを勧めています。
私が今愛用している靴下はこれです。
最初はこういった4足セットの靴下を3セット買って始めました。
少し値が張るな、と思われるかもしれません。
私も最初はそう思いました。でも、今では、薬も飲まなくなりましたし、病院に行くこともなくなりましたので、その分の費用を考えれば、一概に高いとは言えないかもしれません。
それに、絹(シルク)は高価な素材なので、仮に安すぎても素材として大丈夫なのか、という疑問を抱いてしまいます。
私は、まずは靴下を2枚重ねることから始め、すぐに4枚にしました。
今では夏でも冬でも10枚くらい履いています。
(2)なぜ天然繊維の靴下を重ねて履くのか
a. 靴下の重ね方
靴下は絹、綿(毛)、絹、綿(毛)と交互に履きます。枚数を増やすときには、この順番で増やします。
肌から近い一枚目と二枚目の絹と綿(毛)の靴下は五本指のものがいいとされています。
というのは、足の指は、汗などで体の老廃物がたくさん出ているところなので、五本指にすることで、それを吸収するという効果があるのです。足裏は汗腺が発達していて、1日コップ1杯くらいの汗が出ていると言われています。
よって、汗などで靴下が湿っぽくなって冷たく感じたらこまめに取り替えて、いつも足を温かくしておくことが必要です。
b. 天然繊維の力
(a) 絹
絹(シルク)は、体の老廃物などを、冷えとりでは毒と言いますが、吸収して排出する力があると言われています。
天然繊維の中でもとくに吸毒力、排毒力が高く、保温性、保湿性に優れています。さらに外からの毒を受けつけません。
絹は、蚕の繭(まゆ)からできています。蚕は繭の中でさなぎになりじっと羽化を待ちます。
何ヶ月も雨や風、寒暖な気功の中、この中で過ごします。そうすると、さなぎ自身から湿気が出ますので、湿気を外にださなければいけません。
また、寒暖な気候からさなぎを守らなければいけません。さらに、さなぎが繭の中で暮らしている間には、老廃物が出ます。狭い繭の中に閉じ込められ、老廃物(毒)が溜まるとさなぎは死んでしまいます。
そうならないように、毒を出す能力が必要になります。だから、絹には、保温性、保湿性、吸毒力、排毒力があるのです。
絹の衣類は冬暖かく、夏涼しい理由がわかりますね。天然の力の凄さを感じます。
(b) 綿
綿(コットン)は排毒する力はありませんが、吸収性が高いです。
ですので、絹で体の毒を吸い取り、排毒して綿に吸収させるというわけです。
だから、絹と綿を交互に履くことが大切なのです。
ちなみに毛(ウール)は、湿気を外に出し、保湿性に優れていると言われています。
また、絹は擦れやすいので、1番外側は、耐久性があり、絹よりはコストが低い綿の靴下を履くのがいいでしょう。
ちなみに、冷えとりを続け、排毒する力、すなわち自然治癒力が正常になってくると、靴下が破れる場合があります。
私は、冷えとりを始めて4年くらい経ってから2枚目の靴下が破れました。摩耗での破れ方ではありません。
これは、先に紹介した本にも書いてあるのですが、排出した毒によって天然繊維が破れたという症状なので、驚かず、毒がたくさん出たんだ、と思ってください。ウチは私よりも妻の靴下の破れ方がひどく何枚も破れています。
(3) 冷えとり靴下はどこで買うのがよいのか
私が
オススメするのは次の2つです。
どちらも、進藤義晴氏の冷えとりの考え方を踏まえた商品展開していますので信頼できます。
「841楽天店」は、どちらかというと女性モノが多く、最近、子どもの商品も扱うようになってきました。また、実店舗はなく、インターネット販売のみです。
「ファイブそっくす」は、基本的には女性モノですが、841に比べ子どものものが多く、男性の商品もあります。愛知県小牧市に実店舗がありますが、インター
ネットやFAX、電話などで注文することができます。
注文すると商品に同封されている冷えとりの豆知識や実体験が書いてある通信を、私は注文するたびにいつも楽しみにしています。
841は楽天市場に出店していて購入に便利なので、私は靴下やレッグウォーマーは841で購入しています。ただ、下着類は男性モノがないので、ファイブソックスで購入しています。
他にもたくさん冷えとりショップがありますが、先に紹介した『これが本当の「冷えとり」の手引書 幸せになる医術』に「全国の冷えとりショップのご案内」というページがありますので、気になる方はそちらもご参照ください。
4. 結局は何を信じるかということ
世の中にはいろいろな健康法があります。どれが効いて効かないのかは、人それぞれだと思いますし、継続しやすいかどうかも、その健康法や人それぞれだと思います。
結局、どの健康法を自分自身が信じて実践するか、だと思います。
今回紹介した冷えとりも、私は、最初は半信半疑でした。とくに、毒で靴下が破れるなんてあるわけない、と思っていましたし、寝るときに靴下を履くなんて心地悪いのでは、と思っていました。
でも、結果、5年も続いていますし、効果もあります。もっと言えば、冷えとりの考え方は、生き方にまで影響しています。
よく考えれば、西洋医学だって同じです。みんなあれを信じている、医師の言葉を信じているんです。薬を信じてるんです。対処療法で、とりあえずは、よくなるから、より信じやすいんです。
それを、私は西洋医学よりも冷えとりを信じて愚直に実践しているだけなのです。
そう、結局「何を信じて実践するか」だけなのです。
最初は信じられないこともあるかもしれませんが、ぜひ試しに冷えとりを実践してみてください。あわなければやめればいいのです。
5. おわりに
今回は靴下の重ね履きを中心に紹介しましたが、冒頭に書いたように冷えとりは靴下の重ね履きだけではありません。
衣・食・住、すべてに関わってきます。
また、靴下の重ね履きをし始めると必ず直面する悩みが「靴」の問題です。
靴下をたくさん重ねれば重ねるほど、今履いている靴は履けなくなりますし、履ける靴を探すのが難しくなってきます。
このあたりは、また、別の記事で書きたいと思います。
6. 【付録】私が履いている冷えとり靴下 2015.12
2015年12月現在、私が履いている靴下を次の記事で参考に紹介していますので、興味があったらご覧ください。
参考 冷えとり歴5年の私が履いているオススメの「冷えとり靴下」(2015年12月版)
また、冷えとりの始め方に関する記事は5回シリーズで以下のとおり記事にしていますので、ぜひご覧ください。