着想メモなどの保存先として「Obsidian」と「Scrapbox」をしばらく使ってみて、どちらを使うか大いに悩んだので、両者の気に入ったところと気に入らないところを整理しました。
ネットワーク構造で整理できるノートツールとして「Obsidian」を使うか、「Scrapbox」を使うかで迷っている方の参考になればと思います。
1 Scrapboxの気に入ったところと気に入らないところ
Scrapboxは、3年前に約1年半使っていました。改めて、最近1ヶ月間、試しに使ったときに感じた「気に入ったところ」と「気に入らないところ」を整理しました。
(1)気に入ったところ
- 関連ページ(リンクされたノート)が見やすく2ステップ先まで表示される
- 箇条書きが簡単(スペースを押すだけ)
- プレビューと入力に切り替えが不要
- 曖昧検索に対応している
Scrapboxの関連ページの表示について、『Scrapbox情報整理術』で詳しく解説されていますので、以下で引用します。(図も引用)
「関連ページ」に表示されるページは2種類あります。1つは、そのページからリンクを張っているページと、そのページにリンクを張っているページです。それらは「Links」という項目にまとめて表示されます
もう1つが、そのページがリンクしているページにリンクしている別のページです。言葉にするとややこしいのですが、左図をみればすぐにわかるでしょう。
(2)気に入らないところ
- タグペインがない
- iPhone・iPadで使いにくい(iPhoneはPorterで何とかなるがiPadはコピー&ペーストなどのショートカットキーが効かない、カットのメニューがないなど使いづらい)
- 操作が独特(特に選択のときに感じる)
- iPhoneの触覚タッチ(空白長押し)でカーソルの移動ができない(フリックで移動できるので慣れれば問題ないかも)
- アプリがない
Porter for Scrapbox
shunsuke senoo無料posted withアプリーチ
2 Obsidianの気に入ったところと気に入らないところ
実際に約1,000ノートをObsidianに移行させて1ヶ月ほど使って感じた「気に入ったところ」と「気に入らないところ」です。
(1)気に入ったところ
- iPhone・iPadでもパソコン並みの機能が扱える
- リンクされたノートのタイトルだけではなくリンクされたメモのテキストの埋め込みができる
- 検索結果のキーワードの上下数行も表示される(Scrapboxの場合は検索キーワードのある行のみ表示)
- タグペインがある
- 画面の分割が簡単にでき配置が自由自在
- バックリンクされてないキーワードがあるとリンクされていないメンションとして表示される
- 扱うファイルがローカルファイルなのでObsidianが使えなくなっても安心
(2)気に入らないところ
- リンクされたメモは1ステップ先のみ表示(Scrapboxのように2ステップ先まで表示されない)→以下の記事のとおりプラグインを導入すれば2ステップ先までの表示が可能。
▶︎ObsidianでScrapboxのような2ホップリンクを使う方法(モバイル対応可)
- iPadの文字入力に不具合(こまめに変換確定しないとカーソルが勝手に文頭に来る挙動がある。詳細は以下のツイート参照)→すでに改善済
Electronのバグですね。直る見込みなしです。Obsidianのせいでもありませんし。
— 魚住惇⌨️『教師のiPad仕事術』 (@jun3010me) December 9, 2021
僕がやってる対策は、こまめに変換を確定するか、同じファイルを別のエディタで開くことですねぇ😥
同じ現象おきます。
— ∠しゅん@Notion&taskchute (@plzsayyes3) December 5, 2021
ライブ変換を切っても起きるので、Obsidianは、 iPad→パソコン(遠隔)で使うことが多くなってます。
3 おわりに
こうして整理してみると、私としては、Obsidianの方が気に入った点は多かったです。
だからといって、Obsidianにするか、といったら、それは違います。
気に入った点が多い、というのは大きな判断基準ですが、それだけで選んでしまうと後悔してしまうかもしれません。数ではなく、どこに価値をおくかです。
さらに、もう1つの判断基準として、自分がノートツールを使う目的にどちらがあっているか、という点もあわせて考える必要があります。
さて、どちらにしようか。