発想法としての「フリーライティング力」の高め方
前回の記事で、Scrapboxを使ったフリーライティングは、蓄積したアイデアや知識などを活用できる発想法であり、次の3つの効用があると紹介しました。
- 潜在意識が刺激され当初は考えつかなかった考えが出てくる
- 蓄積した過去のアイデアや知識などの情報が活かされる
- 考えが深まり拡がり整理されていく
フリーライティングの結果を読み返していると、当初は思いもつかなかったような考えや文章に出会うことがあります。
自分でも驚くような内容です。
これを経験すると、フリーライティングが自分の中の潜在意識を刺激し、それらを引っ張りだしてくれたのではないかと実感します。
読んで字の如く”自由に書く”ことです。アメリカのピーター・エルボウという方が提唱したライティングの手法ですが、さまざまな分野でも使われていることから厳密に起源や定義を断定するのは難しそうです。私が考える発想法としてのフリーライティングの手法は、以前の記事を参考にしてください。
そして、もっと発想法としてのフリーライティングのスキルを高めれば、引っ張り出せる量や質も上がるのではないか。そんな期待を持たせてくれます。
では、どうしたらフリーライティングのスキルを高めることができるのか。
本記事では、それを考えてみたいと思います。
1 フリーライティング力を高めるには
フリーライティングのスキル、すなわち「フリーライティング力」を高めるためには、次の5つがポイントになるのではないかと思います。
- 書き続ける
- ツールにこだわる
- 型を持つ
- 連想力を意識する
- 自分自身を高める
順番に詳しくみていきます。
(1)書き続ける
頭に浮かんだことをそのまま書き続ける。
これはフリーライティングをする上での基本です。
文字どおり”頭に浮かんだことそのまま“を書き続けます。
といっても、常に書くべきことが頭に浮かぶものではないかもしれません。
それでも書き続けます。
書くことが思い浮かばないなら、例えば、
「書くことがなくなってしまった、他に何かないかな」とか、
「何も頭に浮かばない、もう一度、テーマを確認してみようか」など、
まったく意味をなさない言葉でも、頭に浮かんだ内容をそのまま書き続けるのです。
書き続けることによって、頭に浮かぶ内容を捉え続けることができます。キーボードを打ち続けることにより、リズムが生まれ、思考が活性化され、顕在化されていない自分の考えが言語化されやすくなります。

だから、手を止めず、とにかく頭に浮かんだままを書き続ける。
これが大切です。
もちろん、そうは言っても、まったく何も頭に浮かばず、意味のない言葉が永遠と続くようであれば、日を改めた方がよいかもしれません。また、出し尽くした感があれば、そこでストップしてもよいでしょう。
(2)ツールにこだわる
フリーライティングは、スマートフォンでもタブレットでもパソコンでもできます。文章が書ければどんなアプリでも可能です。もちろん、アナログの紙だってできます。
ただ、フリーライティングは”心地よさ”が大事です。フリーライティングは潜在意識に働きかけるので、意外にデリケートなものだと私は思っています。
どんな考えや言葉が出てくるかは、こういった心地よさやストレスなく書き続けられる自分の精神状態が下地になっているのではないか。だからフリーライティングをするツールは大事。そう考えています。
私は、普段、ブログやKDPの原稿は、iPhoneで書くことが多いので、フリック入力は速い方だと思います。でも、フリーライティングするときは、iPhoneよりも MacやiPad+キーボードでタイピングした方が心地よく書き続けられます。

ちなみに、紙とペンでフリーライティングをするのは、すぐに疲れてくるので、私にはちょっと厳しいです。
あとは、デジタルの場合、当然、画面の大きさも影響します。私は、iPad miniでもフリーライティングをすることもありますが、やはり11インチ以上のiPadやMacの方が心地よく書けます。
アプリに関しては、Scrapboxをオススメします。以下の記事で紹介したとおり、Scrapboxに蓄積したアイデアや知識などの情報を発想に活かすことができるからです。
ただ、私はWorkFlowyやDynalistのアウトライナーを使うこともあります。アウトライナーは並べ替えや構造化の操作がしやすいため、フリーライティング後に、分類したり、構造を作ることが想定される場合に使っています。
どの端末やアプリを使うにしても、前述のとおり、自分にとって心地よくフリーライティングできるものを選ぶのが大事だと思います。
(3)型を持つ
フリーライティングをした後、そこから有益な考えやフレーズを探し出すとき、いくつかのパターンがあるとはかどります。
私の場合、フリーライティングをした後、次の2つのパターンがあります。
- キーワードをリンクして表示された関連ノートを見返して、さらにフリーライティングをし、思考を深め拡げてから有益な内容を探し出す
- フリーライティングをした結果から有益な内容を探し出す
前者は、フリーライティングをした結果、リンクしたくなるキーワードが出てきた場合に使います。詳しい手順は、以下の記事で実際のフリーライティングを再現していますので、参考にしてください。
また、Scrapboxを使うパターンと、WorkFlowyやDynalistのアウトライナーを使うパターンがあります。後者は、前述のとおり、フリーライティング後に分類したい場合や構造化したい場合に使います。
このように自分なりのフリーライティングの「型」を持っていると、フリーライティングの結果を活かしやすくなります。
(4)連想を意識する
フリーライティングをしているとき、今、書いている内容から連想できることは何か。そう意識しながらフリーライティングをすると手が止まることが減ります。
今、書いている目の前の内容から連想されることを頭に浮かべながらフリーライティングを続ける。そうすると、頭の中で展開される思考がより拡がり、面白い発想につながる可能性が高まるのではないかと思います。

最初、「フリーライティング力」という言葉が出てきました。それから、他に「◯◯力」という言葉で関係してくる内容はないだろうか、と連想しながらフリーライティングを続けていたら、「フリーライティングを支える連想力」という言葉が出てきました。それをきっかけに、この項を書いています。
自分のフリーライティングを振り返ってみると、言葉が出続けるときというのは、こうして、今、出てきた言葉をもとに連想しながらフリーライティングをしているときが多いのではないかと気づきます。
これは、すでに『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』(倉下忠憲 著)で、こう指摘されています。
これまでの「発想法」が提供してきたものは、連想をいかに促すのかという方法論です。そういう意味では「発想法」というよりも「連想法」と読んだ方が実態に近いかもしれません。
フリーライティングを発想法と呼ぶかは人によって異なるかもしれませんが、少なくとも、フリーライティングをすることで連想が促されているのは間違いないと思います。
ただ、それを意識しているかは人それぞれでしょう。もしフリーライティングをしていて、考えが何も浮かばないとき、手がとまりそうなときは、”連想”を意識すると、フリーライティングが活性化されると思います。
(5)自分自身を高める
知識や経験の蓄積
Scrapboxでフリーライティングをしながら過去の関連ノートを活用するなら、当然、Scrapboxの中に多様なアイデアや知識などの情報がたくさん蓄積されている方がよいでしょう。
また、Scrapboxに保存せずとも、自分自身が得たさまざまな知識や情報、経験が、フリーライティングに少なからず影響しているとも考えられます。
私は、フリーライティングが潜在意識に働きかける力を持っていると思っているので、日々の、さまざまなことが潜在意識に影響し、それが結果的にフリーライティングに影響すると考えています。
だから、日々、インプットとアウトプットを重ねていけば、さらには、それをScrapboxに蓄積していけば、自ずと、良質なフリーライティングができるのではないかと信じています。
毎日プチフリーライティング
フリーライティングでは、頭に浮かんだ内容を瞬時に文字に変換して、それを素早くタイピングするスキルが求められます。
いわゆる言語化能力です。

具体的には、私は「プチフリーライティング」と称して、毎日の起床後、昼、就寝前に、そのときの気持ちを、わずか1、2分程度ですが、フリーライティング風に思ったままを書き綴っています。ちなみに、その日の最後には、これが日記の一部になります。
日記は、行動のログを書く人は多いと思います。それに加え、日々、感じたことを「心のログ」として、感じたままに書いておくと、後で見返したときに興味深いものになります。
こうして、毎日、自分の感じたことを文字に変換していると、興味深い日記にもなるし、次第に言語化能力が高まり、結果的にフリーライティング力が上がるのではないかと思っています。
期待せず繰り返すメンタル
フリーライティングをしたからといって必ずアイデアが生まれるわけではありません。フリーライティングをしてもまったく意味のない言葉が並ぶだけで、使える内容がまったくない、ということも十分ありえます。
それでも、フリーライティングを何度か繰り返しているうちに、何かしら役に立つことが飛び出してくる。私は何度もそういう経験をしています。

期待しすぎず、もしかしたら面白いアイデアが出てくるかもしれない。そんな心持ちでフリーライティングを繰り返すことができるメンタルを持てると、発想法としてのフリーライティングが自分の技になったと言えるかもしれません。
2 まとめ
本記事の内容をまとめます。
「フリーライティング力」を高めるためには、次の5つがポイント。
- 書き続ける
- 書き続けることによって、思考が活性化され、自分の考えが言語化されやすくなる
- ツールにこだわる
- フリーライティングは潜在意識に働きかけるので、心地よくフリーライティングできるものを選ぶのが大事である
- 型を持つ
- 自分なりのフリーライティングの型を持つ
- 連想力を意識する
- 考えが浮かばないとき、手がとまりそうなときは、”連想”を意識する
- 自分自身を高める
- 日々、インプットとアウトプットを重ね、さらには、それをScrapboxに蓄積する
- 心のログをとることを習慣化し言語化能力を高める
- 期待しすぎず続けるメンタルを持つ
この記事は以上です。
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このブログを書いている ブロガー&Kindle作家 の小田やかたです。
二人の子どもを持つ共働きサラリーマンです。
iPhone・iPadアプリを活用した効率的なインプットとアウトプットの方法をブログ、Kindle本、X、noteで発信しています。

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