15年間、毎月、Excelで自作の家計簿をつけてきました。
毎年毎年、使い勝手の改善を図り、かなり自分仕様の大変使い勝手のよい家計簿に育ってきました。
そんな私が、2016年11月から本格的に「マネーフォワード」を使い始めました。
なぜか。
なぜ、15年も続いたExcelの家計簿をやめ、マネーフォワードにしたのか。
その理由を書くことで、マネーフォワードを使い始めるか迷っている方の少しでも参考になれば、と思います。
1. 最初は「マネーフォワード」を挫折
自作のExcelの家計簿は、Excelだけあって、マネーフォワードなどのアプリケーションよりも柔軟性があります。家計簿を「我が家仕様」にしやすいということです。
実は、一度、マネーフォワードを挫折、というか、3ヶ月くらい使って、Excel家計簿に戻したことがあります。
その理由の1つが、Excelの方が我が家にあった仕様にできるというものでした。
我が家は1つの口座内(給料受入口座)に、生活費の他に、短期的な貯蓄(旅行、赤字補填用、固定資産税など)を分けて管理しています。
通帳残高に内訳があるイメージです。
月々、その内訳を変えることで貯蓄をしています。
Excelでは簡単に管理できますが、マネーフォワードには、この管理ができません。
また、マネーフォワードは、通帳引き落としやクレジットカードによる支出の内容と金額を取得し、さらに自動でカテゴリー分けをしてくれます。何もしなくても自動で家計簿を作ることができるのです。
この機能が大変便利だと思ったのですが、実際に使ってみると、このときはそれほどマネーフォワードを使い続ける強みにはなりませんでした。
というのは、自動のカテゴリー分けは便利ですが、自分が意図したものと違う分類がされる可能性もあるので、結局は、全部見直す必要があるからです。
これらの理由から、Excel家計簿で充分であると思い、マネーフォワードを使うのをやめてしまったのですが、今、再び使い始めています。しかもプレミアムで。
なぜか。
その理由を次の5つに整理しました。
2. 柔軟性のあるExcel家計簿に勝る「マネーフォワード」の5つの強み
(1) 複数のクレジットカードの支出内容の管理が容易にできる
Excelで家計簿をつけ始めた15年前は、クレジットカードを持っていたものの、ごくたまにしか使いませんでした。今ほどネットショッピングが盛んではなかったからです。
ですので、クレジットカードで何か買い物をしても、管理はそれほど大変なものではありませんでした。数がしれていますから。
それが、15年経った今の我が家では、7〜8割の支出がクレジットカードです。
しかも複数のクレジットカードを使い分けています。
Excelで家計簿をつけていたときは、クレジットカードごとに支出額を計上していました。1行ごとに楽天カード○○円、ENEOSカード○○円、といった具合です。
ただ、これだと、内容がわからない。
クレジットカードをたまにしか使わなかった10数年前までは、明細書を見て、その支出内容を記入していましたが、数が少ないので、それほど手間ではありませんでした。
ただ、今は我が家のほとんどの支出はクレジットカードです。しかも複数のクレジットカードです。
それを、いちいち明細を見て内容ごとに分類して、Excelに記入していては、手間すぎます。
かといって、クレジットカードごとの支出額を記入するだけでは家計簿から内容はわかりません。内容がわからないということは、月々の支出内容の分析が不十分になります。
その点、マネーフォワードは、各種のクレジットカードの支出内容、金額を自動で反映し、カテゴリー分けもしてくれます。
カテゴリーの分類は、定例の支出はいいですが、定例でないものは意図したカテゴリーの分類にならないことがあります。なので、前述のとおり、見直す必要がありますが、クレジットカードでモノをよく買う我が家にとっては、この複数のクレジットカードの支出内容を自動で取得してくれる機能は大変便利です。何にどのくらい使ったのかが、一目瞭然です。
また、クレジットカードだけではなく、通帳引落しの内容も自動で家計簿に反映してくます。
(2) 不明な出金のチェックが毎日できる
マネーフォワードは、通帳やクレジットカードの内容を読み込むため、セキュリティ上の心配をする方がいるかもしれません。
ただ、私はマネーフォワードを使うことで、逆にセキュリティを高めることができる、と思っています。
以前、私はGoogleアカウントを乗っ取られ、Googleアカウントに紐付いたクレジットカードから不正な支出をされたことがあります。
そのときは1ヶ月ごとにしかクレジットカードの明細を見ていませんでしたし、明細を見ずに合計額のみをチェックしていた、ということもありましたので、気づいたのは、何度か不正支出された、しばらく後でした。
しかも、気づいたのは、クレジットカード会社からの連絡によるものでした。
もし、このときマネーフォワードを使っていたらどうでしょう。
マネーフォワードは、登録した通帳やクレジットカードによる入出金を通知で知らせてくれます。
不可解な内容があれば、すぐに気づくことができるのです。
私は、マネーフォワードを使うことにより、自分自身のセキュリティを高めることができると思っています。
(3) 各種の電子マネーやポイントの管理ができる
マネーフォワードは、通帳やクレジットカードだけでなく、電子マネーや各種のポイントを管理することができます。
私は、電子マネーでは、スターバックスカード、ドトールバリューカード、auWalletプリペードカード、ポイントでは、楽天ポイント、Tポイントなどを登録しています。
さらにマネーフォワードのプレミアムですと、ポイントの有効期限が近づくと通知で知らせてくれるので、便利です。
(4) 家計の分析が容易にできる
予算管理、前月比較、前年比較、カテゴリ別の収支内訳(中項目、小項目ごとの切り替え可)など、多彩な分析ができます。自動でグラフが作成され一目で家計の状況がわかります。
また、無料版の場合は1年分のデータしか見ることができませんが、プレミアムですと制限なく過去のデータを見ることもできます。
(5) グループ機能により家計と私用を分けることができる
マネーフォワードにはグループ機能があります。
例えば、家計用としての通帳やクレジットカードと、自分のみが使っている通帳やクレジットカードをグループごとに分けることができます。
グループごとに収支の状況を表示したり、分析ができるので、家計と自分用のものを分けたいときなどに便利です。
グループの機能を使った便利な使い方は以下を参考にしてください。
ただし、無料版は1つのグループのみしか作成できません。
参考
3. マネーフォワードに望むこと
マネーフォワードを本格的に使い始めてから1ヶ月ちょっとですが、特に、前述した各種クレジットカードの支出の管理ができるのは、大変便利に感じています。
ただ、不便を感じている部分がないわけではありません。それが今のところ次の2つです。
(1) 通帳内の内訳を管理できない
これはマニアックな要望なのかもしれません。
前述のとおり、我が家は1つの口座内(給料受入口座)に、生活費の他に、短期的な貯蓄(旅行用、赤字補填用、固定資産税など)を分けて管理しています。
老後資金など長期的な貯蓄は、別の通帳で管理しているのですが、短期的な貯蓄は通帳を移動させるのが面倒ということもあり、メインで使っている1つの通帳内の残高の内訳を作ることで管理しているのです。
こういったニーズにマネーフォワードは対応できません。
ですので、仕方なく、通帳の残高の貯蓄別内訳をExcelで管理しています。
通帳の残高の内訳をメモ的に入力できる機能がマネーフォワードにあるとよいのですが…。マニアックすぎるニーズかもしれませんが、今後のアップデートに期待しています。
(2) グループの切り替えに改善の余地を感じる
これはiPhoneアプリに関することです。
私は家計用と私用の2つのグループを使い分けています。
ふだんは、私用(自分の小遣い)の予算残高を常に把握したいので、私用のグループを表示させています。こうしておくと、予算残高をすぐに確認できることもできますし、現金支出の入力をする場合、私用のグループに設定した支出元(財布)をすぐに選択できるので便利です。
ただ、たまに家計の収支状況を確認したいときや、家計からの現金支出を入力する場合、グループを切り替える必要があります。
グループの切り替えはプルダウンメニューから行うのですが、とくに素早く支出を入力したいときなど、結構、切り替えが手間です。
また、グループを切り替えたとき、わずかではありますが、表示されるのに間が空きます。これには少しストレスを感じ、もう少しグループの切り替えがスムーズにできないものか、と思っています。
例えば、スワイプで切り替えると、グループが切り替わり、そのグループの収支状況が見れたり、そのグループの収支が入力できたりなど、グループの切り替えがもう少しスムーズになることを望みます。
4.おわりに
我が家は4枚のクレジットカード、別に私用で1枚のクレジットカードを使っていますが、そのすべての支出内容と金額を自動で取得し、家計簿に反映してくれるのは、本当に便利だと思います。
しかも、プレミアムの機能にはなりますが、そのデータがどんどん積み重ねられ、いつのデータでもすぐに引き出すことができます。(無料版の場合は1年分)
使い込めば使い込むほど、我が家の歩みや自分自身の人生を、お金という側面から過去にさかのぼっていつでも見ることができる。それを可能にするマネーフォワードは、今後、きっと手放せなくなるであろう、と思っています。
(参考)マネーフォワードを知る上で参考にしたサイト
- マネーフォワードのよくある質問一覧
- マネーフォワード公式ブログ
- NORAKOの隠れ家
- マネーフォワードを使いこなそう 吉見流の使い方を紹介します | マネーの達人
- 無料の家計簿・資産管理アプリ『マネーフォワード』の使い方、機能を解説 | マネーベース
- 家計簿のイライラを解消してくれる、マネーフォワードの便利機能! | さいんぽすと
- ノマド的節約術