最近読んだKindle作家の本の中で一番共感した本です。
とくにこの内容は本当に共感します。
Kindle市場に活気が出て盛り上がってきているのは大変嬉しいことです。しかし、嬉しい反面、気になることも出てきました。それは「著者の想いがあまり感じられない本が増えていること」そして「著者が本の内容よりも収益に目を向けているように思えること」です。
これは、私も最近すごく気になっていました。
最近、「Kindle本は、ほんの数日で書けて、簡単に稼げますよ」と、Kindle出版を副業として煽るようなツイートを多くみかけ、同じKindle作家として違和感を感じていました。
もちろん、短期間で本を書けるにこしたことはありません。お金をいただけるのは嬉しいことです。
だから、それを否定するつもりはありませんが、そこに著者の伝えたい想いがあるのか。読者にわかりやすく伝えるためのクオリティへの追究はあるのか。
特に、無駄に空白のスペースを作ってページ稼ぎをしているKindle本や、ネットからの情報をコピペしただけの内容の薄いKindle本を見たときは、強くそう思います。
著者もこう書いています。
私は現在の、収益ばかりに目を向けているKindle作家が多い状況に危機感を抱いています。 ちなみに私がどのようなところからそのように思うかと申しますと一部のKindle作家さんのツイートです。 ダウンロード数、ランキング、そして収益といった「数」に言及したツイートがどうしてこんなにも多いのか。私は見ていて毎日嫌気がさしています。それを公開することで自分の権威性を見せつけたいのでしょう。
これは、大変勇気のいる主張だと思いました。
こうもはっきりとKindle本に書いた著者には敬服します。
そして、大いに共感しています。
さらに私は「危機感」もあります。
次第に収益目的のKindle本が多数を占め、全体のクオリティが下がり、いずれKindle作家の書いた本が見向きもされなくなるのではないかと。
著者は収益自体を悪いと言っているわけではありません。
Kindle本を出版する目的が収益であってもよい。ただ、Kindle本を書く目的は収益ではいけない、読者ファーストでなければいけないと言っています。
Kindle本を書くのは読者に有益な情報を届けることが目的であり、本を書くときはそれを忘れ収益にばかり目がいってはいけない、ということです。
そうは言っても、Kindle作家。
ダウンロード数、ランキング、収益が気にならない作家はいないのもよくわかります。
少なくとも、私は読者ファーストを意識しながらも、これらの数は大いに気になります。
きっと、著者も気になっているはずです。
というのは、最後の方で、こう書いています。
今回私は警鐘を鳴らすという意に加え、もうひとつ本書を書いた目的がありました。 それは前述のような「数」のツイートを見ても気にしない、人と比較しない自分になりたかった、ということです。
「数」を気にしつつも、それに振り回されれず、Kindle本を書く目的は、読者ファーストであるはずだ、と著者がご自身に向けた宣言とも受け取れます。
ここがとても人間的で親しみを感じます。
本書を読み終え、私は、Kindle作家として自分自身にこう誓いました。
「数」を気にしてもいい。それを増やすことを考えてもいい。
でも、それは結果論であって、Kindle本を書くときは、読者に有益な情報を届ける、というこの1点だけを突き詰めよう、と。
kindle出版のメイキング 〜ネタの収集から出稿までの全工程を公開〜
posted with カエレバAmazon
kindle出版の方法はわかったけど原稿が進まない…。 それは原稿を書き上げるためのノウハウを知らないからです。本書では、これまで10冊出版した著者が、ネタの収集や本のテーマ決め、構成の練り方、執筆方法、推敲の工夫などkindle出版のメイキングを公開します。これをヒントに自分なりの書き方を身につけば何冊も出版できるようになるでしょう。