前回の記事で、これまで本を読む習慣のあった息子が小学校にあがってしばらくすると本をあまり読まなくなってしまったため、子どもに対するアプローチ方法を変えたと書きました。
小学校低学年の子どもを「読書好き」にするために必要な親のアプローチ
そのアプローチ方法が次の2つです。
- 名作にこだわらず、子どもが読みたくなる「おもしろい本」を与える
- 子どもが興味を持ったテーマを発見したら関連した本をすぐに与える
アプローチ方法の詳細は前回の記事をご覧いただきたいのですが、本記事では、実際に私がそのアプローチ方法にもとづき子どもに与えた本のうち、子どもウケがよかった本を紹介したいと思います。
1. 小学校1年生向けの「おもしろい本」
(1)「かいけつゾロリ」シリーズ
この本は、正確には私が探して息子に与えたというよりも、息子が読みたいと言った本です。ただ、地元の図書館では人気があって、いつも貸出中になっている本でした。たまたま、近所の公民館で貸し出していることを知り、2週間に1回のペースで借りに行っていました。
息子が小学校にあがったばかりのとき、すごいはまって、半年近く毎日のように何度も繰り返し読んでいました。
まあ、王道と言えば王道の小学校低学年には人気のシリーズ本です。
(2)「きゃべたまたんてい」シリーズ
「かいけつゾロリ」とあわせて、図書館や公民館で借りていました。次第に「かいけつゾロリ」だけを借りるようになっていきました。
(3)「忍たま乱太郎」シリーズ
「かいけつゾロリ」へのはまり具合が少し落ち着いてきてから図書館や公民館で借りて読んでいました。ちょうど、「かいけつゾロリ」「きゃべたまんてい」「忍たま乱太郎」の3冊が近くに置いてあったというのも影響していたと思います。
(4)「おでんおんせんにいく」
前回の記事(小学校低学年の子どもを「読書好き」にするために必要な親のアプローチ)で書いたとおり、息子が本をあまり読まなくなってしまったのは、これまで紹介した、「かいけつゾロリ」「きゃべたまんてい」「忍たま乱太郎」をとことん読み尽くした後でした。それが小学校1年生の後半くらいのことです。
そこで、ギャグやユニークさのある小学校低学年がおもしろいと思える「おもしろ本」を必死になって探して見つけたのがこの本でした。
絵本のように絵ばかりではありませんが、適度に挿絵があり、かつ、文字量は小学校低学年レベルで、ストーリーも笑える、といった親としても満足できる児童書です。
Amazonで見つけ、息子が少し興味を示したので、すぐに購入しました。家に届くと、息子はすぐに読み始め、何度も何度も読んでは、「ここおもしろいよぉ」と本の内容を話してくれました。
この本をきっかけに、名作にこだわらず(この本が名作ではない、というわけではありませんが)、思わず笑ってしまうおもしろい本を探して、息子に与えようと思いました。おもしろい本であれば、喜んで読むのだから、こういった本とたくさん出会う機会を作り、本の楽しさを伝えたい、と思ったのです。
(5)「たこやきのたこさぶろう」
この本は、絵本といえば絵本ですが、息子とAmazonのページを見ていたときにほしいと言ったので買った本です。絵本ではあるのですが、文字量はそれなりにあります。最後には歌もついている、楽しい本です。
息子は何度も繰り返し読み、楽しそうに歌を歌います。
保育園の下の娘も喜んで読むようになり、読み聞かせするときは、兄妹そろって楽しそうに聞いています。そして、家族みんなで歌を歌っています。家族みんなで笑って楽しめる絵本です。
(6)「おしりたんてい」シリーズ
文字量は申し分なく、内容は謎解きなので、頭を働かせながら読むことができる児童書です。しかもシリーズもの。ただ、まだ2作しか出ていないのですが、私としては、今後、どんどん続編を出版してほしいと期待しています。
実はこれとは別に、絵本版があり、こちらはすでに5冊出ています。
2. 小学校1年生でも読める「三国志」と「西遊記」
(1)「三国志」
前回の記事(小学校低学年の子どもを「読書好き」にするために必要な親のアプローチ)でも書いたとおり、テレビアニメ「妖怪ウオッチ」の影響で「三国志」に興味を持ち始めました。それを察知した私がすかさず息子に与えた本がこれです。
子ども向けの「三国志」の本はいろいろあって迷ったのですが、あまりに簡潔すぎる本は三国志の世界観を味わえませんし、かといって難しすぎても読み終えることができません。
結果、選んだ本がこれで、5冊で完結します。少し難しいかなとも思いましたが、小学校2年生の息子でも読んで理解することはできているようです。ただ、少し言葉が難しいので、内容を100%理解するには小学校3、4年くらいがベストなのかもしれません。
しかし、三国志に興味があるので、わからない言葉があると私に聞いてきたりして、読むことを諦めてしまうことはありませんでした。毎日、読み進め、読了しました。
(2)「西遊記」
息子が保育園の年長だったときですが、三国志と同じく「妖怪ウオッチ」の影響で西遊記に興味を持ち始めたことがありました。そのときもすかさず「西遊記」の本を息子に与えました。
そのとき選んだ本がこれです。3冊で完結です。
正直、保育園の年長にとっては難しい本です。ただ、興味をもっているので、少しずつ読み進め、ときには私に読み聞かせを頼んできたりして、内容を理解しようとしていました。結果、読み聞かせと息子自身で読むのを併用しながら、なんとか最後まで読み終えました。その後も何度も繰り返して読んでいました。
適齢としては、私の感覚では小学校中学年以上だと思いますが、興味があれば、息子の例のように、諦めず読み進めることができるかもしれません。
3. おわりに
探すのは大変でしたが、世の中、おもしろい児童書があるもんだなぁと思いました。古典的な名作にあるような知的で示唆深いおもしろさ、というのも大事ですが、こういったわかりやすいおもしろさ、という本も大事ですし、読んでいて楽しい気持ちになると思います。
読み聞かせをしていると子どもと一緒に笑って楽しめるひとときというのは、幸せな気持ちになります。
また、三国志と西遊記を与えて思ったのは、興味があれば、多少難しい内容の本であっても、諦めず読み切ろうとするものだな、と感心しました。だからこそ、子どもが何かに興味をもったときは、そのテーマを深めることができる環境整備をするのが親の重要な役目だと強く思いました。