先日、KDP(Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング)で『アウトライナー思考法 〜自分だけの思考ツールを手に入れよう〜』を出版しました。
7冊目のKDPとなり、出版作業の手順はこなれてきたつもりでしたが、今回、初めて知った手順がありましたので、共有します。今後、KDPの出版を考えている方の参考になれば幸いです。
その手順を知ったきっかけは、実機での確認作業をするときでした。
実機での確認作業とは、Kindle OasisなどのKindle端末や、iPadのKindleアプリなどで、原稿がどのように表示されるか出版前に確認する作業のことです。
今回、Kindle Oasisでの表示は問題なかったのですが、iPad miniで試したとき、以下の画像のとおり、目次に自動で数字が入ってしまうのと、文頭の文字が3.5マス余分に空白になってしまう不具合がありました。
いろいろネットで調べてみたのですが、結局、自力では解決できず、KDPサポートにメールで相談することにしました。
Amazon Kindleダイレクト・パブリッシング:KDPについてのご質問のお問い合わせ
途中のやりとりは割愛しますが、結論としては、正しい手順を踏んでいなかったようです。
ただ、これまで6冊KDPで出版してきて問題ない手順でしたので、何の疑問も持たずに、今回もこれまでと同じ手順で作業をしていました。
まず、これまでの手順です。
- 原稿のテキストファイルを「でんでんコンバーター」でEPUBファイルに変換
- 「1」で作成したEPUBファイルを「Kindle Previewer3」でMOBIファイル及びazkファイルに変換
- 「2」で作成したMOBIファイルをKindle端末に送って表示のチェック
- 「2」で作成したazkファイルをiPadなどに送ってKindleアプリでの表示のチェック
- 「2」で作成したMOBIファイルをKDPの出版原稿として本棚にアップロード
この手順が推奨されたものではなかったようです。
正しくはこうです。
まずは、今回の表示の不具合を相談したときのKDPサポートからのメールを抜粋します。
KDPサポートとしましては、EPUBファイルを本棚にアップロードしていただき、本棚で変換されたMOBIファイルをダウンロードいただき、Kindle Previewer3でご確認いただくことをお勧めしております。本を出版する際には、原稿を本棚にアップロードしていただき、原稿がどのように変換されたのか( Kindle の端末やアプリでどのように表示されるか)をKindle Previewer3でご確認いただく流れとなっており、Kindle Previewer3は変換用ではなく、検証用のツールとして提供させていただいております。(2021/01/12 サポートからのメールを抜粋)
要するに「Kindle Previewer3」でmobiファイルに変換するのではなく、本棚にアップロードしてmobiに変換する、というのが推奨された方法のようです。
まとめると正しくは次の手順になります。(でんでんコンバーターを使っているのは私の好みです。)
- 原稿のテキストファイルを「でんでんコンバーター」でEPUBファイルに変換
- 「1」で作成したEPUBファイルをKDPの出版原稿として本棚にアップロード
- 本棚で変換されたMOBIファイルをダウンロード※1
- 「3」でダウンロードしたMOBIファイルを「Kindle Previewer3」で表示を確認及びKindle端末に送って表示を確認
- 「4」の作業のときにMOBIファイルをazkファイルに変換
- 「5」で作成したazkファイルをiPadなどに送って表示の確認
この手順の方が適していることは、今回、7冊目のKDP出版で初めて知りました。
ちなみに、以前もKDPサポートに問い合わせたことがありますが、いつも対応が親切で丁寧なので、とても好印象です。
【本棚にて変換されたMOBIファイルをダウンロードする方法】
- 「本棚」にアクセスする
- 「アクション」メニューの下の省略記号 (…) ボタンをクリックして、「コンテンツを編集」をクリックする
- 「Kindle 本のプレビュー」セクションまで下にスクロールする
- 「ダウンロード版プレビューアーのオプション」の「Kindle 端末上でプレビュー」をクリックして、手順1のMOBIのリンクよりMOBIファイルをダウンロードする
なお、KDPの出版作業の全体的な手順については、以前、以下のとおり記事にしていますので参考にしてください。