先日、 KDP(Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング)で『アウトライナー思考法 〜自分だけの思考ツールを手に入れよう〜』を出版しました。7冊目の著書です。
今年度は人事異動により仕事内容が大幅に変わり、忙しい日々を過ごしていました。帰宅すれば、子育てや家事もあります。KDPは趣味活動なので、今年度の出版は諦めかけていましたが、結果的に、今年度は2冊出版することができました。
では、なぜ、そんな状況の中、出版できたのか。
私のように本業の仕事がありながら趣味で本を出版している方や出版を目指している方の少しでも参考になるかもしれないと思い、そのノウハウを共有します。
1 「モバイル知的生活」
本業の仕事が忙しくてもブログを運営しKDPで本が出版できた理由は、一言で言えば「モバイル知的生活」を送れているからです。
「モバイル知的生活」とは、拙著『モブログの極意 〜モブログからモバイル知的生活へ〜』で紹介したモバイルを駆使した知的生活です。タイトルはモブログとなっていますが、決してモバイルでブログを書くことだけをテーマにした内容ではなく、モバイルでの知的生活の実践ノウハウを紹介した本です。
まさに、この本で紹介したノウハウを実践しているからこそ、本業の仕事の内容が変わり、バタバタした日常を過ごしながらも、無事、出版できたと思っています。
モバイル知的生活については、詳しくは拙著で紹介していますので、ここではそのエッセンスを少し紹介します。
(1)1日のサイクルの中に「黄金タイム」を設定する
私は、毎日の仕事の休憩時間、主に正午から13時までですが、昼食を20分程度で済ませ、残りの40分は、必ずブログの記事を書くか、本の原稿の執筆の時間にあてています。
この時間が、一日の中で、1番まとまった時間であり、誰にも邪魔されず集中できる貴重な時間です。私は、これを「モブログ黄金タイム」と呼び、必ず文章を書く時間にしています。
こういった1日のサイクルの中で、少しでもいいので、必ず確保できる時間帯に文章を書くことを習慣化できれば、歩みは遅くとも着実に本の執筆作業を進めるこことができます。そんなにまとまった時間がとれなくてもいいのです。それよりも毎日少しでもいいので確実に取れる時間を確保することが大事です。あとは、後述する方法で作業時間は増やせます。
1日の生活サイクルの中で、椅子に座ってパソコンが使える時間は確保できないから私にはできない、という声が聞こえてきそうですが、心配はいりません。
スマートフォンさえあれば文章は書けます。
私は、この昼の時間帯は、座る場所もないので立ちながら、常にiPhoneで書いています。ただ、それには後述するようにiPhoneでも快適に書ける仕組み作りが重要です。
(2)「隙間時間ハンター」になる
1日の生活サイクルの中に「黄金タイム」が設定できれば、ある程度、作業は進むでしょう。ただ、毎日、そんなにまとまった時間は取れないのが現実だと思います。
そこで、大事なのが「隙間時間」の活用です。
よく「隙間時間があったら…をする」という話を聞きますが、そんな受け身の姿勢ではありません。モバイル知的生活のキモと言ってもいい「隙間時間ハンター」になるのです。1日の生活の中で、ハンターのごとく隙間時間はないか目をギラつかせ、隙間時間を見つけたら、すかさずiPhoneで文章を書く。そういった「ほんの少しの隙間時間でも見逃さない」という能動的で積極的な姿勢です。
ここでも基本はスマートフォンです。むしろ、隙間時間に瞬時に文章を書けるのはスマートフォンの強みです。もちろん、外付けキーボードで書いたり、パソコンで書いたりできれば、その方が作業は捗ると思いますが、大事なのは、スマートフォンしか出せないから、書かない、という選択をしないことです。隙間時間を手にしたらとにかく書く。その姿勢と習慣が大事です。
前述の「黄金タイム」を設定し、さらにこの「隙間時間ハンター」が習慣になれば、文章を書く作業は進みます。
(3)スマートフォンを「モバイル書斎」にする
スマートフォンで長文の文章を書くのは、当然、骨が折れます。パソコンや外付けキーボードで書いた方が断然効率がいいのはわかっています。
でも、その環境のときに書こう、と思っていては、仕事が多忙であるときほど一向に作業は進みません。それよりも、モバイルであっても少しでも効率よく文章が書けるような工夫を考えた方が前向きです。
私は、そのために、iPhoneのキーボードの両手打ちをマスターしたり、単語登録を工夫したり、最適なアプリを探したり、モバイルでも快適に作業するための工夫を惜しみません。少しでも不便を感じたらほったらかしにせず、改善に向けて知恵を絞ります。
私は、そういった少しでもモバイル環境で快適に書ける環境を「モバイル書斎」と名づけ、iPhoneを書斎化しています。それは、快適に書く環境はもちろん、書斎にある本棚のように、iPhoneの中にKindle本、Evernoteの中には読書ノートや、書いている本に関連した資料があり、いつでもどこでもアウトプットとインプットができる、まるで書斎にいるような環境を志向しています。これにより、場所は問わず、いつでもアウトプットとインプットができる「モバイル知的生活」を日々送っています。
2 おわりに
まだまだモバイル知的生活のエッセンスを紹介したいところですが、これらの内容も含め、自分のすべてのノウハウは拙著『モブログの極意 〜モブログからモバイル知的生活へ〜』で書いていますので、このくらいにしておきたいと思います。
ちなみに過去にも類似の記事を書いていますので、よかったらこちらもご覧ください。

