先日、自分にとってのブログのあり方について考えを巡らせ、記事にしました。
そこでは書ききれなかったのですが、ブログのネタの管理方法についても考えを整理しましたので紹介します。
1 これまでのネタの管理方法
これまで、ブログのネタの管理方法は、いろいろ試行錯誤してきました。
当初はEvernoteを使っていました。その後、ブログのエディタとしてアウトライナーのWorkFlowyを使い始めたことを機にネタもWorkFlowyで管理するようになりました。これは、割にうまく回っていました。
その後、ネットワーク構造で情報を管理するScrapboxが気になり始め、WorkFlowyと併用してネタを管理するようになりました。
ただ、その後、Ulyssesをブログエディタとして使い始めたことから、次第に、なし崩し的にUlyssesでネタを管理するようになってきました。
よって、少し立ち止まって、今後のネタの管理方法について考えることにしました。
2 今後のネタの管理方法を考える上でおさえておくべきこと
では、今後、ブログのネタをどう管理していくか。
まずは、ブログに対する向き合い方や、自分にとってのブログの意義や価値を再確認した上で、なるべくそれに適したネタの管理方法について考えることにします。
ブログに対する向き合い方として、以下の記事では、次の5つをあげました。
- ブログの優先度は「仕事・子育て・家事」の次
- 考えたことを書き、書くことで考え、それを公開する
- 自分の思考・実践・行動を通じて得た内容を書く
- 見た目にこだわる
- PVはちょっとだけ意識する
このうち、「2」と「3」、すなわち、自分が考えたことを確実にキャッチでき、それをもとに考えを深め、行動に移し、それらを文章化していく。この流れがスムーズにいくネタの管理方法を考えるのがよさそうです。
また、前述の記事では、私にとってのブログの意義や価値の一つとして、「成長」をあげました。具体的には、ブログを書くことで、次の3つの力をつけたいと考えています。
- 考えたことを文章にする力
- わかりやすい文章を書く力
- 構成を考えて論理的に書く力
そのためには、基本的に思考の枠組みで文章を構成していくのがよいのではないかと思っています。
例えば、
- 問い・課題
- 答え・解決策
- 根拠・理由
といった枠組みです。
それを実現しやすいネタの管理方法を考えるのがよさそうです。
3 今後のネタの管理方法
(1)WorkFlowyを使う理由
以上の内容を踏まえ熟考したところ、結果的にアウトライナー の「WorkFlowy」を使うことにしました。結局、これまで使っていて、割にうまくまわっていた管理方法に戻ることになります。
ただ、以前はブログのエディタにWorkFlowyを使っていましたが、今はUlyssesを使っています。
そうなると、Ulyssesでネタを管理した方が効率的ではないか、と思う気持ちもあります。実際、なし崩し的とはいえ、Ulyssesでネタを管理するようになってもそれほど不都合はありませんでした。
でも、WorkFlowyを好んで使う理由は何なのか。
主な理由は、次の5つです。
- リスト形式(箇条書き )で書きやすい
- 階層構造が作れ順番を変えやすいため思考を深めやすい(前述の思考の枠組みで書きやすい)
- 思考の断片(ネタ)を集めてブログに書きたい構造や内容を作り上げていくのがやりやすい
- アウトライナーで階層ごとの表示ができるためストックしたネタの全体像が俯瞰しやすい
- 実行済みとして一時的に非表示にできるのが便利
(2)他のアプリを使わない理由
では、なぜ、ブログエディタとして使っているUlyssesや、これまで使っていたScrapboxやEvernoteは使わないのか。
簡単に言うと、これらのツールは「固定化される」感覚があり、WorkFlowy以上に思考を深められる感覚が湧かないからです。
ストックした思考の断片、すなわち保存してあるネタをかき集め、それらをもとに、ブログの内容や構成を考える。いわゆるボトムアップ的に考える場合、私は、思考の断片を流動的に動かし構造的に考えたいのですが、これらのツールはWorkFlowyに比べるとその操作がしづらいのです。トップダウン的に考える場合も同じです。思考の断片を動かし構造的に考えるにはWorkFlowyの方が使いやすく、結果的に思考が深まる感覚があるのです。
要はストックした思考の断片を組み合わせたり階層関係を作ったり、新たな断片を作ったりと、自由に流動的に動かしながら考えたい。そうすると思考が深まるのです。それには、固定化される感覚のあるノートアプリよりもアウトライナーの方が最適というわけです。
ちなみに、UlyssesもScrapboxもEvernoteもノート内で、箇条書きや階層構造はできますが、あくまでノート内での機能であるためWorkFlowyのように流動性は生まれにくいと思います。
(3)管理方法
ブログエディタはUlyssesを使っていますので、WorkFlowyとの関係を一言で表すとすれば「書きたい要素を洗い出し構造を組み立てるWorkFlowyと文章を書くUlysses」となります。
基本的には、いきなりUlyssesで書かないようにしようと思っています。
というのは、いったん、WorkFlowyで書きたい内容を考えた方が前述のとおり思考が深くなると思うからです。
まずはWorkFlowyで書きたい要素を吐き出して、そこから並べてかえたり構造化したりして、記事にできそうな目処がたったらUlyssesに移し、Ulyssesで記事を執筆するという流れです。WordPressへの投稿はUlyssesから行います。
WorkFlowyでのネタの管理方法としては、タイトル(1行)だけのメモではなく、メモした後でもいいので、その下に数行内容を書いておくことを心がけています。『知的生産の技術』で言うところの「豆論文」のようなイメージです。
わたしたちが「手帳」にかいたのは、「発見」である。毎日の経験のなかで、なにかの意味で、これはおもしろいとおもった現象を記述するのである。あるいは、自分の着想を記録するのである。それも、心おぼえのために、みじかい単語やフレーズをかいておくというのではなく、ちゃんとした文章でかくのである。ある意味では、それはそのままでちいさな論文ないしは論文の草稿となりうるような性質のものであった。すくなくともそういう体裁をととのえている。そのような豆論文を、まいにち、いろいろな現象をとらえて、つぎつぎとかいてゆくのである。たまってみると、それは、わたしの日常生活における知的活動の記録というようなものになっていった。
書き方としては、例えば、課題と対応策、問いと仮説といった具合にセットで書いておくことを意識しています。
また、WorkFlowyでネタの管理をする上で困るのが画像の扱いです。紙のメモ帳にメモした内容は、私は基本的に画像にして管理したいので、写真に撮った画像をEvernoteに保存し、そのリンク(URL)をWorkFlowyに書いています。(以下の記事参照)
ネタを収集するタイミングは、思いついたらその都度WorkFlowyにメモしていますが、読書の後が重要だと思っています。
読後は、その本の内容について自分なりの考えが頭に浮かんでいるはずです。それらがブログのネタになりそうであれば、読後にキャッチしておくべきです。私は読後に読書ノートを作っていますので、そのときネタになりそう内容はWorkFlowyにメモするようにしています。
4 おわりに
以上、いろいろ書いてきましたが、最終的には、ネタが尽きず、ブログが継続して書ければいいのです。
とは言いつつも、前述のとおり、Ulyssesでうまく管理できていると思ってはいたものの、WorkFlowyを使うと思考が深まるということを実感してしまうと、現状、うまくいっていると思っていても、いろいろ試してみるのは大事だなと思いました。